あわや山林火災 工事関係者が連携し、適切な通報と初期消火「ライブ119」も活用 市消防本部が7人に感謝状

2025年07月16日 のニュース

 京都府福知山市消防本部(澤田晴彦消防長)は15日、3月に川北の山裾で発生し、枯れ草約1ヘクタールを焼いた火災で、山林への延焼を防ぐために適切な初期対応をしたとして、市内の事業所に勤務する7人に感謝状を贈った。通報の際には、スマートフォンを使った映像通報システム「ライブ119」も活用され、現場の状況把握に役立ち、早期の鎮火につながった。

 感謝状を受けたのは、警備会社・シリウスSPの山崎浩一さん(55)、総合建設業・西田工業の伊藤義隆さん(24)、高木春雄さん(49)、建設業・竜城工務店の吉田清和さん(55)、山木郷史さん(54)、北山直さん(51)、奥村祐之さん(50)の7人。

 火災は3月26日午後3時15分ごろ、同地区のため池から北東に約300メートル離れた位置で発生。当時、7人は池の改修工事に従事しており、近くを通ったドライバーから「山が燃えている」と聞いた警備員の山崎さんが、工事現場入り口にいた伊藤さんに伝えた。

 火災を確認した伊藤さんは、上司の高木さんと情報を共有しながら119番通報。その間に吉田さんら4人が消火器を持って現場に駆けつけ、燃え広がる枯れ草などに初期消火を行った。現場では、高さ約15メートルの木が燃え、火柱のような状態になっていたという。

ライブ119で現場映像も活用


 ライブ119は、昨年4月に本格運用が始まった「京都府中・北部地域消防指令センター」の開設に合わせて導入されたシステム。通報者のスマホから現場の映像をリアルタイムでセンターに送信でき、救急や火災、交通事故などの現場で用いられている。

 今回の出動でも、現場の状況や正確な位置の把握に役立ったといい、システムを使用した伊藤さんは「火災を目の前にすると、どうしても焦ってしまいますが、消防の方の指示を受けられ、言葉だけでは伝えにくい状況も映像であれば正確に伝わると感じました」と振り返った。

 感謝状の贈呈式は東羽合の市防災センターであり、澤田消防長が一人ひとりに感謝状を手渡した。当時、工事の現場所長を務めていた高木さんは「居合わせた全員が適切な行動をとれたと思います。けが人も出ることなく、被害を最小限に抑えられたのは非常に良かった」と話していた。


写真(クリックで拡大)=感謝状を受けたみなさん

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