大江山から“奴ら”が来る! 酒呑童子祭りで鬼行列 地域振興に新風をと市民グループが企画

2025年07月12日 のニュース

 京都府福知山市在住の20~40代の人たちでつくるグループ「大江山百鬼組」(上野航代表)は、今秋大江町で開かれる大江山酒呑童子祭りで「鬼行列」を計画している。地元住民など多くの人たちを巻き込んだ取り組みにしたいと考えており、同祭りのほか、地域のイベントでも披露することで、大江の鬼文化をPRして、地域活性化や観光振興などにつなげていく。

 大江町は鬼退治伝説で知られ、毎年秋の大江山酒呑童子祭り(実行委員会主催)では、源頼光やその家来の鬼退治の一行、姫、鬼の酒呑童子らが登場する「鬼武者行列」が行われているが、これとは別に、鬼を主役にしたものをと鬼行列を企画した。

 同町出身の上野さん(34)=西佳屋野町=は、鬼のメイクと衣装で酒呑童子になりきり、市内外の妖怪イベントなどに参加して鬼伝説を広めている。近年、酒呑童子の人気が高まっていると感じ、鬼の存在をさらに多くの人に伝えたいと、鬼行列を発案。実現に向けて知人らに声を掛け、今年3月にグループを結成した。

 メンバーは代表を務める“総大将”の上野さんのほか、SNS運用代行者、地域おこし協力隊員、音楽ユニットの和太鼓奏者、フォトグラファー、和菓子製造業者の計6人で、妖怪文化研究家・造形家の河野隼也さん=京都市=が特別アドバイザーを務める。

プロモ映像で参加呼びかけ
住民とともに盛り上げ継続を


 鬼行列が一過性のパフォーマンスではなく、継続していくことをめざし、地域住民にも加わってもらって盛り上げていく計画で、6月には町内で鬼行列のプロモーションビデオを撮影した。

 上野さんが酒呑童子役を務め、ほかのメンバーやその家族、知人らが黒留め袖姿の鬼や小鬼、僧侶に化身した鬼などに扮して、佛性寺にあるつり橋・新童子橋周辺や天田内の元伊勢外宮豊受大神社で、鬼たちが大江山から列をなして下りていく場面を撮った。

 映像は、多くの人たちの参加を呼びかけるため、大江山百鬼組のインスタグラムで公開。メンバーの霜澤真さん(35)=同市口田野=が作曲したオリジナル曲「その先に」を和太鼓と篠笛で演奏する場面も入れている。

 メンバーの一人で、地域おこし協力隊員の岩尾美咲さん(27)=大江町在住=は「年齢制限はせず、誰でも行列に加わってもらい、郷土愛を深めてもらうきっかけになれば」と話す。

 8月2日に町内で開催の鬼力の由良川夏まつりで、プロモーションビデオを上映し、参加を呼びかける。また酒呑童子祭りの前夜祭として、大江の街中での行列も考えている。

 上野さんは「全国的にも注目を浴びる鬼行列にしたい。行列だけでなく、鬼面作り体験会の開催など、年間を通じて活発に活動していくつもりです」と意気込む。


写真上(クリックで拡大)=プロモーションビデオ撮影で行った鬼行列
写真下(クリックで拡大)=鬼行列への参加を呼びかけるメンバーたち

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