卵塊10個枝にぶら下げ モリアオガエル産卵始まる 正明寺の大興寺
2025年05月19日 のニュース
モリアオ寺として知られる京都府福知山市正明寺の臨済宗南禅寺派・大興寺(有賀祖道住職)でモリアオガエルの産卵が始まった。本堂そばの池の木の枝にメレンゲ状の卵塊がぶら下がり、小さな命が息づいている。
大興寺では毎年この時期に、寺の裏山からモリアオガエルが産卵にやって来る。有賀住職(64)は1988年からカエルの保護、観察、孵化に取り組んでいる。
前日に雨が降った17日朝に、有賀住職が今季初の卵塊4個を発見。昨年より4日遅れの産卵となった。18日には新たに6個を確認し、現在は直径10センチほどの卵塊10個がある。
1週間ほどすると孵化してオタマジャクシになり、下の池へと落ちる。その後40~50日ほどでカエルになるという。
産卵は梅雨になると本格化する。有賀住職は「卵塊の数が減少した時もありましたが、年々増えてきています。最初からこんなに産んだのはここ20年で初めて。数年前に池の漏水対策の工事をして、環境も落ち着いたこともあってカエルが増え、孵化率が高くなっているのでは」と推測。「昨年は合計20個ほど産みましたが、今年はもう少し多くなるかもしれません」と話している。
写真(クリックで拡大)=多くの卵塊が作られている(19日午前8時50分ごろ)