経験浅い生産者ら向けの「万願寺甘とう道場」スタート 安定経営へ害虫対策学ぶ

2025年04月26日 のニュース

 京都府中丹東・西両農業改良普及センターは22日、福知山市三和町友渕で「万願寺甘とう新規栽培者養成道場」の第1回を開き、経験の浅い生産者らが害虫や排水対策の話を聞いたり、ほ場を見学したりした。

 万願寺甘とうは、JA京都にのくに管内で栽培される万願寺とうがらしのこと。中丹東センターによると、昨年度の出荷実績は中丹3市で約480トン、販売実績は4億5千万円に上り、今年度は露地・ハウス栽培を合わせて約260人の生産者が14・5ヘクタールで栽培する。

 同養成道場は経営の安定化を目的として2017年からスタート。今年は夏場の暑さ対策など6、7回の開催を予定している。

 初回は角田忠司さんのほ場を会場に、生産者ら約20人が参加し、中丹西センターの職員が害虫のアザミウマ類について説明。1~2ミリ程度と極小で、花に寄生して花粉を食べたり、新芽の液汁を吸ったりすることで葉や実に被害を出すため、対策として粘着性のシートの設置や害虫の天敵を誘引する作物を植えるなどの対策があることを紹介した。

 ハウス内に移動した参加者はルーペなどで害虫を確認し、角田さんらに粘着性のシートや天敵を放出する防除対策資材の効果などを熱心に質問。中丹東センターの職員は排水対策の重要性についても説明した。

 参加した女性は「天敵や害虫の種類が多くいることなどが分かりました。今後の栽培の参考にしたいです」と話していた。オンライン視聴もあった。

写真(クリックで拡大)=栽培中の万願寺甘とうを見る参加者ら

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