福知山市消防本部の若手有志ら、ロープ救助大会で全国1位 訓練の成果と技術力示す
2025年03月26日 のニュース
全国の消防職員らがロープレスキューの技術を競う大会「縄救2025」で、京都府福知山市消防本部の若手職員ら有志でつくるチーム「KYOTOREVO(キョートレボ)」(荒木諒太代表)が優勝した。北海道から沖縄まで、全国各地から集まったチームの頂点に立ち、日ごろの訓練の成果や技術力の高さを示した。
チームは、市の人財育成制度「自主研究グループ」の一環として2023年に結成。当初は市消防職員だけで活動するつもりだったが、発起人の福知山消防署警防課救助係の荒木代表(32)が、近隣の消防本部にも呼びかけ、現在では、福知山を中心に、舞鶴、綾部、京丹後、宮津与謝の各消防本部の20代~30代の若手職員、計14人が所属する。
「ロープ救助の技術を高めるという目的が大きかったですが、想定を超えた災害が起こり得る昨今、消防本部同士のつながりを強め、北部地域一帯の消防力強化につながればという考えもありました」と荒木代表は話す。
訓練は福知山消防の訓練棟をメインに定期的に行い、ロープレスキューをはじめ、救助全般の技術向上に努めている。大会前には、休日を合わせて月半分ほど集まって追い込みをかけた。
2016年に始まった縄救への出場は今回が初めて。安全、確実性が重視される同大会への挑戦が、自分たちがめざす技術の習得につながる-と、昨秋に参加を決め、好成績をめざして練習を重ねていった。
2位に大差つける
大会は8、9両日、三重県伊勢市であり、厳しい出場審査を通過した10チームが2日間にわたって救助技術を競った。
当日は福知山の6人を含む、計7人で出場。高所での担架の上げ下ろしや山岳地を想定した救助など、全10種の競技に臨んだ。
競技は計1200満点の採点方式で、救助の手際の良さや安全管理のほか、水をいっぱいに入れたバケツの残水量で安定性をみるなど、さまざまな採点項目のもと、2位に40点以上の差をつけ、999点を獲得して堂々の優勝を果たした。
荒木代表は「優勝できたことはうれしいですが、思い通りにいかなかった部分もあり、課題も見つかる大会となりました。自分たちの活動は市消防組織全体でみると小さな一歩かもしれませんが、周囲を引っ張り大きな一歩につなげていけるよう、今後も目標は高く、さらなる技術向上をめざしたい」と話している。
写真上(クリックで拡大)=大会に参加したキョートレボのメンバー
写真下(クリックで拡大)=高所でロープレスキューの技術を競った