地元産が高評価 やくの農業振興団が全国そば優良生産表彰を受賞
2025年03月18日 のニュース
市内からは初選出
一般社団法人日本蕎麦協会が主催する「第36回全国そば優良生産表彰」で、福知山市夜久野町高内の有限会社やくの農業振興団(荻野功治社長)が、日本蕎麦協会会長賞を受賞した。表彰を受けるのは市内で初めてで、府内では3例目となった。表彰式は26日に東京都で開かれる。
優良生産表彰は国産そばの生産を奨励し、消費者へ良質なそばを安定的に提供するため、低コスト・品質向上などの面で模範となる生産者を表彰する事業で、1989年から実施している。
今回は全国から32件の応募があり、農林水産大臣賞、同会長賞など7つの賞に8個人・団体が選ばれた。
やくの農業振興団は、耕作放棄地の抑制を目的とする第三セクターとして98年に設立。高齢などを理由に農業が続けられなくなった地主から田畑を預かり、農産物の生産などを手掛けている。
また、農業などの1次産業に製造・販売を加えて一体的に取り組む「6次産業化」を推進しようと、2009年から、そばの生産、製粉、販売を開始。夜久野町全域、計10ヘクタールの農地で、そばの生産をしている。
「夜久野町は昼夜の寒暖差が大きく、肥沃な土地にも恵まれていて、上質なそばの栽培に適しています」と荻野社長(45)。同社のそば製品「丹波ノ霧」「そば宝」は、香り高く風味が豊かと好評で、市内の土産販売所をはじめ、府内外の百貨店や空港などでも販売しており、贈答用としても人気が高い。
受賞を受け、荻野社長は「23年には好条件が重なり、過去最高の収穫量を記録しましたが、害獣被害などの課題は多くあります。今後も安定しておいしいそばの栽培を続けられるよう努力し、夜久野町の農業活性化に貢献していけたら」と話している。
写真(クリックで拡大)=自社の製品を手に受賞を喜ぶ荻野社長(右)