甘えん坊のカンガルー、動物園の人気者に 父ピースの忘れ形見

2025年02月26日 のニュース

 京都府福知山市猪崎の三段池ラビハウス動物園(二本松俊邦園長)で、生後11カ月の子どものオオカンガルーが人気を集めている。父親ピースと母親ゆめなの第2子で、母親の袋を出て独り立ちしてはいるものの、まだまだ甘えん坊。ピースの死後に誕生した忘れ形見で飼育員たちの思いは強く、母から離れず後を追う愛くるしい姿に来園者たちが癒やされている。

 「父親のピースは、食が進まなくなって、昨年2月に9歳の若さで死にました」と二本松園長。飼育員たちが悲しみに暮れる中、しばらくしてから母親ゆめな(14)の育児嚢と呼ばれる袋の中に、新たな命が息づいていることが分かった。

 ピースとゆめなは長らく子どもができなかったが、2023年に待望の第1子が誕生した。しかし、赤ちゃんは袋から落ちてしまい、二本松園長が代わりにリュックの中で育てることとなったものの、半年も経たずに死んでしまった。

 そんな経験があったため、「ピースの忘れ形見や」とみんなびっくり。「今度は死なせたくない」と、飼育員たちの飼育監視の目に力が入った。

 昨年6月20日に、袋からしっぽが確認されて以降、しっかり袋の中で母乳を飲んで、赤ちゃんから子どもに成長。昨年10月ごろには袋から完全に出て独り立ちした。「お父さんに会うことはできなかったけど、お母さんにたくさん愛されて育ってくれました」と二本松園長は目を細める。

 子どもカンガルーはおとなしい性格で、来園者が園内で購入したキャベツや白菜を与えると、すっと寄ってきて餌やり機ごしに食べているという。

 二本松園長は「いまが一番可愛いときなので、ぜひご覧になってください」と話していた。

 母親の警戒心が強いため、子どもカンガルーにはまだ飼育員も近づけず、性別は判明していないという。

 

写真(クリックで拡大)=新たに人気を集める子どもカンガルー(右)と母親ゆめな

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