小学生が認知症への理解深める 三和学園でサポーター養成講座
2025年02月23日 のニュース
京都府福知山市三和町千束の小中一貫教育校・三和学園(白米山雄生校長)の6年生12人が18日、同校で地元の社会福祉法人の職員から認知症サポーター養成講座を受けた。認知症の人は覚えることは難しくなるが「感情は残る」ことや、優しく対応するべきことなどを学んだ。
高齢化社会に生きる子どもたちに、人権学習の一環として認知症について正しい知識が身に付くようにと、地元の人から学ぶことにした。
講師は同町友渕の清和会みわの地域活動貢献委員会のメンバー6人が担当した。認知症サポーター養成講座の講師役(キャラバン・メイト)の谷掛浩施設長が、認知症の高齢者が同じことを何度も尋ねることや食べたことを忘れてしまう家庭内の会話内容を例に、「認知症は思い出すこと、覚えることが難しくなる」とし、何度も一緒の話をする▽道に迷って家に帰れなくなる▽食べたことを忘れる▽しまった場所を忘れ、物を盗まれたと思い込む-といった症状について説明。覚えることは難しくなるが、感情は残ることから、「また言っている」などと周囲の人が嫌な顔をしたり、怒ったりすると元気がなくなってしまうため、「嫌な顔をせず、にこっと笑ってゆっくりとしゃべってあげてほしい」と呼びかけた。
職員たちが寸劇を通じ、道に迷った高齢者の対応方法も教え、児童たちは認知症サポーターの証しになるオレンジリングを受け取り、12人のキッズサポーターが誕生した。
男子児童は「認知症の人にどう関わっていくか教えてくれてありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えた。
写真(クリックで拡大)=オレンジリングを付けてみる児童たち