「かっこいい消防」を若手消防士長が公式SNSで全力発信
2025年02月14日 のニュース
京都府福知山市消防本部(澤田晴彦消防長)は、インスタグラムを活用して職員の業務や訓練の様子などを発信している。アカウントの開設を提案し、投稿用の写真や動画の撮影、編集などを一手に担う福知山消防署予防企画係の消防士長・池上功樹さん(28)は「消防の活動を多くの方々に知ってもらい、身近に感じてもらえるきっかけになれば」と話す。
池上さんは、2017年度に市消防本部に採用され、大半を火災の予防や防火指導などを行う予防課に所属してきた。業務の中で啓発イベントに携わることもあったが、参加者が募集人数に達しないことも多く、その原因は広報不足にあると考えた。
そこで、若い世代にも周知しやすく、映像で情報を伝えることができるインスタグラムに着目し、昨春の上司との面談でアカウントの開設を提案した。
運用開始までに半年ほどの準備期間を設け、すでにSNSの活用実績が豊富な市秘書広報課から運用上の注意事項などを学んだほか、他の自治体の消防本部が運用するアカウントを研究し、どんな投稿が注目を集めやすいかの分析に力を注いだ。カメラマンとしての撮影技術も磨いている。
昨年10月の運用開始直後からフォロワー数は順調に増加し、2月12日時点で約1300人。投稿内容の評判は良く、短期間で府内の別の消防本部のフォロワー数を抜く勢いで、その担当者から「運用のコツを聞きたい」と問い合わせもあったほどだった。
また、今年度の採用試験では「インスタグラムの投稿を見て関心を持った」と話す受験者が複数人いたという。
池上さんは「消防本部は市民の方々の協力があって成り立っている部分が大きいので、我々の活動、消防力をみなさんに見える形で示し、安心や親しみを感じてもらえたら」と話す。
また、「私自身、子どもの時に見た消防士の姿に憧れて今の仕事をめざしました。今後も『かっこいい消防』を知ってもらえるよう、訓練の様子などを中心に、各係の仕事内容や職場の雰囲気も伝えられるような発信をしていきたい」と意気込んでいる。
写真上(クリックで拡大)=市消防本部の投稿ページ
写真下(クリックで拡大)=訓練の様子を撮影する池上さん