楽曲「雲原の鬼物語」 伝承もとに生成AIで作成 住民の鎌田さん

2025年02月06日 のニュース

 鬼の首領・酒呑童子の息子「鬼童丸」と、その母「桜御前」の伝承が残る京都府福知山市雲原地区で、鬼伝説を伝える楽曲「雲原の鬼物語」が完成した。雲原在住の鎌田誠さん(61)が生成AI(人工知能)を駆使し、地区住民の感想も採り入れながら制作。ゆったりとした優しい曲に仕上がっている。

 雲原では、大江山をねぐらにしていた酒呑童子が源頼光一行に討たれたあと、大江山を下った桜御前が移り住み、身ごもっていた鬼童丸を産んで育てたと伝わる。桜御前、鬼童丸を受け入れた伝承を地区の強みと捉えていて、外から来た人を温かく迎え入れる「住みたくなる魅力ある場所」として、移住促進の情報発信に生かしている。

もう一つの鬼伝説と温かい地区アピール

 今回の楽曲は、有名な「大江山の鬼退治」のその後が描かれた“もう一つの鬼伝説”として広め、また、その舞台となる雲原地区の良さを多くの人に知ってほしいと制作。生成AIに伝承の内容などを細かく学習させたことで、歌詞と曲が生まれ、途中で住民たちの感想も反映させて改良していった。

 曲中では、地域が桜御前、鬼童丸を支えたことに触れ、「人の情けがあふれる土地、子どもが育つ優しい土地」と歌い上げる。

 3日にあった住民の会合で視聴してもらうと「聞きやすい」と好評で、「カラオケバージョンも作ったらどうか」「曲から連想される桜御前や鬼童丸のイラストを募ってもいいかもしれない」などの意見が出た。

 鎌田さんは「曲を知り、歌ってもらうことで物語が伝わり、雲原が良い所だと思ってもらえるのではないかと期待しています」と話す。

楽曲のお披露目を9日のイベントで

 9日には、午前11時に開店する北陵うまいもん市「雲原店」で、地区がイベントを催し、楽曲の生演奏を中心としたミニコンサートが開かれる。夫婦でネパールカレーの店を営む「オーケストラカレー」の2人が演奏する。コンサートは午後2時からで、同日に販売されるネパール鬼カレー定食(税込み1200円)かチャイ(同300円)を購入した人が聴ける。

 鬼カレーは、特産の雲原こんにゃくがトッピングされた特製カレーで、数量限定のため、前日までの事前予約を呼びかけている。雲原こんにゃくの同時購入も受け付けており、今季分の販売は今回で終了する見込み。こんにゃくの予約は6日まで。

 問い合わせ、申し込みは同店の中村龍市店長、電話090・3284・8812へ。

 イベントに向けて、楽曲付きの動画をオンライン配信しており、動画配信サイト、ユーチューブで「雲原の鬼物語」で検索すると見られる。

 

写真(クリックで拡大)=楽曲付きの動画を見る住民たち

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