福知山市長選挙 候補者3氏の横顔
2024年06月04日 のニュース
■森山賢候補 じっくりと話を聞く、仕事で培った調整力■
市議会議員だった曽祖父の話を周囲から聞き、小学生の頃から政治に興味を持った。高校生まで過ごし、いつかは戻ってこようと思っていた大好きな福知山の衰退を感じ、「まちを変えるのは今しかない」と決意した。
3人姉弟の真ん中で、姉弟間の調整役を担うことが多く、大卒後に勤めた損害保険会社でも、交通事故時の保険について被害者との話し合いに携わってきた。じっくりと相手の話を聞いて折り合いをつけるのは、自分に向いていると感じる。
互いにやりたいことをやるため、結婚して6年が経った妻とは離れて生活するが、「当選時には『福知山へ付いていく』と公約をもらっています」と笑顔。若いからこそ、責任を持って将来の事を考えられると思っている。
活動を始めてから、応援してくれる人が増えた。若い自分にかけてくれる人たちがいる。その思いに応えたいという気持ちが、日々の活動の原動力。人が集まるにぎやかなまちをめざしたい。
■小瀧真里候補 対話の大切さ学んだ、子どもとの関わり■
小学生の時に、しっかりと自分の話を聞いてくれる先生がいた。その姿が、教職を志した自分の原点になっている。退職までの36年間、子どもと一緒になって話す先生として、たくさんの児童たちと向き合ってきた。
子どもの頃は周囲とぶつかり、つらい思いをしながら学校に通った。母親として子育てに悩んだこともある。子どもたちの課題の解決には、誰かの話を聞き、自分の話を聞いてもらうという「共感と納得が大切」だといい、だからこそ「対話が必要なんです」。
子育て時代、休日に家族と大江山のグリーンロッジ、夜久野での星空観察などへ出掛け、校長職の時には地域学習に取り組み、地域の人の温かさ、子どもにかける愛情を肌で感じてきた。
がむしゃらに立候補して落選した4年前と違い、市議会議員も経験し、今は政治の仕組みも見える。毎日のエクササイズで体力づくりも万全。多くの人ととことん語り合い、まちづくりをしたい。
■大橋一夫候補 昔と同じように、まちを歩き声を聞く■
コロナ禍で始まった市長2期目。誰もが不安を抱える中、市民や地域経済を守ろうと、積極的な施策の展開を進めて奮闘してきた。今年で70歳を迎えたが、市民を思う気持ちは少しも衰えない。
財政再建を進めた1期目は、自身や市と市民とのコミュニケーションに課題を感じた。2期目は、地域を歩いて市民と話す事業に取り組んでおり、すでに旧3町の自治会は全て歩いた。「昔と同じように、体もしっかりとして歩けています」。
市政に思いを込めようと、施政方針や庁内で使う書類作り、予算概要書の手直しを自ら行うなど神経を注ぐが、家庭では一言の多さが災いすることも。「嫁さんにへそを曲げられ、アイロンがけを自分でする羽目になって…」と頭をかく。
地域の人が、色々なことを素直に話してくれる時、子どもたちが頑張る姿を見た時、うれしさを感じる。好物の揚げ物を頬張って体力を養いつつ、市民と課題を共有し、将来を一緒に思い描きたい。