野党幹部が福知山入り 次期衆院選にらみ熱弁

2023年07月10日 のニュース

 次期衆院選に向けて、福知山市を含む京都府北部の京都5区で選挙ムードが高まっている。自民党の現職が保有する1議席を争う戦いで、奪取を狙う野党が動く。立憲民主党は岡田克也幹事長=衆議院議員三重3区=、共産党は倉林明子副委員長=参議院議員京都選挙区=がそれぞれ9日に福知山入りして、市民を前に熱弁をふるった。

 秋にも予想されている衆議院解散を見据えた総選挙への動きが活発化している。府北部7市町の京都5区は定数1で、前回選(2021年)は4氏で争い、自民の本田太郎氏が大勝し2選を果たしている。

 立憲民主は前回次点で党京都府第5区総支部長・山本和嘉子氏、共産は前回最下位で党京都5区国政委員長の山内健氏を擁立する。このほかに新たな出馬の動きもある。

■「与党と競える野党が必要」 立憲・岡田幹事長■

 岡田幹事長は、石原公会堂で市民との対話集会に臨み、持論を訴えた。

 自民党が掲げる防衛費倍増計画について、「日本の安全環境が厳しくなっているのは事実で、防衛費を増やす必要はある」とした上で、「ただ、倍にすると言われると『それはないでしょう』と思うわけです。説明を聞いても納得のいく答えは返ってこず、倍増が前提のように議論が進んでいる」と話した。

 岸田文雄首相が打ち出す“異次元の少子化対策”では、「首相が少子化対策を重要視する姿勢は評価しており、しっかりと中身を議論したい。問題となるのは財源で、捻出方法に疑問があり、最後には赤字国債を発行することになるのではないか」との見解を示した。

 次期衆院選をにらみ、「保守だけでどんどん右に向いていく今の政治でいいのかが問われている。リベラルや真ん中などを包含するような野党が、保守の与党と互いに競い合い、切磋琢磨していくことが、私が目指している政治です」と熱を込めて語った。

 対話集会には立憲民主参議院議員の福山哲郎氏、山本氏、市民ら約80人が出席した。

■「暮らし潰す社会から転換を」 共産・倉林副委員長■

 共産党の倉林副委員長は、市役所隣のハピネスふくちやまホールであった国会報告会で訴えた。

 自民党の軍事費倍増計画に対して「アメリカの言いなり。長距離ミサイルを買うと言うけれど、買ったら使う。戦争をしない憲法9条はどこにいったのか」と苦言を呈し、「アメリカとは対等な関係を結び直しましょう」と続けた。

 自民党の“異次元の少子化対策”では「手当だけで異次元ではない。財源確保ができず、社会保障費の削減をさらに進めようともしている」と疑問視した。

 共産党トップの志位和夫委員長の長期在任に対して風当たりが強いことについても言及。「『公選制に』と言われるけれど、それをして失敗している党がある。在任期間は長期ではあるけれど、それが直ちに悪いとはならない」と見解を述べた。

 別人の医療情報が登録されるなどトラブルが続くマイナンバーカード問題を巡っても、国民が置き去りにされているとして、「私たちの命と暮らしを潰そうとする社会でいいのか。次期衆院選はその選択の戦いになる」と力を込めた。

 報告会には山内氏、市民ら約120人が出席した。

 

写真上=政策を語る岡田幹事長(石原公会堂で)
写真下=政策を訴える倉林副委員長(ハピネスで)

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