大きく育て、地元の自慢・漆の木 夜久野小3年が植樹
2023年03月24日 のニュース

一年かけて地元の特産物、漆を通して夜久野を見つめてきた福知山市高内、夜久野小学校の3年生たちがこのほど、仕上げの授業として夜久野高原で漆の苗木を植樹した。
児童たちは「漆ってなに?」から学び始め、夜久野は全国でも数少ない漆の採取地で、地元に自慢できる産物があることを学習。道の駅農匠の郷内の、市やくの木と漆の館で漆の絵付け体験もした。たくさん学んだ最後に、毎年恒例となっている植樹に臨んだ。
指導にあたったのは府無形民俗文化財となっている漆採取技術「丹波の漆掻き」を守り伝えているNPO法人丹波漆(高橋治子理事長)。夜久野高原で管理している漆の植栽地に児童たちを迎え入れた。
授業で漆掻きなどを紹介してきた山内耕祐さん(35)が、強風で倒れない根の向きや土のかけ方を説明。児童15人が2、3人ずつ交代でスコップを持ち、計8本の苗木を植えた。
苗木は高さ約50センチ。周囲には今の6年生が植えた苗木が子どもたちの背丈より大きく育っていて、スコップで丁寧に土をかぶせていた本田優月さん、衣川凜音君組は、自分たちが植えた苗木も「大きく育って、いっぱい漆が取れるようになってほしい」「絵付け体験が楽しかったので、この木の漆でもう一回してみたい」と楽しみにしていた。
写真=夜久野高原の漆の植栽地で苗木に丁寧に土をかける児童