「テクニカルな山城」 直見城跡で福島克彦さん解説
2022年12月15日 のニュース

京都府福知山市夜久野町直見にある中世の山城・直見城跡を見学する一般講座が10日に開かれ、受講者30人が夜久野町史第4巻を執筆した専門家の一人から遺構の役割などについて学んだ。
一般講座は、夜久野地域公民館(大本夏代館長)主催の「ふるさと講座・夜久野学-ふるさとの山城を訪ねて」。
大山崎町歴史資料館館長で城郭談話会会員の講師、福島克彦さんと受講者が標高410メートルにある直見城跡をめざし、直見センター(西垣)を出発。落ち葉が積もる山道を40分ほどかけて登った。
直見城跡では、敵の侵入を防ぐために土を盛った土塁などの遺構を確認。敵が横に移動することができないようにする竪堀や、少し高く土が盛られたやぐら台などもある。
福島さんは「夜久野の山城は曲輪が一つという場所も多いが、直見城は複数配置されるなど、山城としては中規模だが、夜久野の中では大きく、構造が複雑でとても技巧的。テクニカルな城です」と評価した。
近年は山城に関心が集まっていることから、「山城を管理し残すことは大事。将来的に発掘作業が行われ、いろんな歴史が分かる可能性がある」として、遺構を壊さないことや管理する場合は市役所に相談することを強調していた。
写真=山中で遺構などについての説明を聞いた