施餓鬼で本場のカレーを提供 長橋寺でインド料理店主

2022年08月22日 のニュース

 京都府福知山市大江町南二の臨済宗妙心寺派・長橋寺(越後義昭住職)で、先祖の冥福を祈る施餓鬼法要が19日に営まれた。例年参列者に弁当を出しているが、今年は、仏教が伝来したインドの料理、カレーライスを持ち帰ってもらった。京都市のインド料理店の店主がスパイスにこだわって作った特製のキーマカレーで、参列した人たちは思わぬ施しに喜んでいた。

 施餓鬼法要は、飢えと渇きに苦しむ餓鬼たちに飲食を与え、お経を唱えることで、故人や先祖の冥福を祈る仏事。長橋寺では以前、参列者に寺で昼食を出していたが、近年は弁当になった。

 今年は仏教の開祖、釈迦が生まれたインドの代表的な食べ物、カレーを家で味わってもらおうと計画。越後住職(78)の友人で、京都市左京区でインド料理店「マーヤ」を経営するインド人のラフル・アグラワールさん(41)に調理を依頼した。

 ラフルさんは店で使っているターメリックやガラムマサラ、コリアンダーなどのスパイスを持参し、寺の厨房で調理。鶏肉のミンチやトマト、タマネギなどと一緒に4時間ほどかけて大鍋で煮込み、約30人分を作った。

 施餓鬼法要には約20人が参列。法要が終わるとラフルさんが一人ひとりにパックに入れたカレーとライスを手渡した。

 法要に来ていた南三の廣岡治さん(74)は「昔の施餓鬼ではみんな一緒に食事をしていましたが、こうしてカレーライスをいただくのは初めてのこと。家でじっくりと味わいたい」と喜んでいた。

 ラフルさんは「カレーはお釈迦様の時代から食べられているので、施餓鬼にはぴったりの食事と思います。夏を乗り越えるために食べてもらおうと心を込めて作りました。みなさんにインドにも来ていただきたい」と話していた。

 

写真=大鍋で調理するラフルさん

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