環境に優しい給食食器の開発へ パナソニックグループと福知山市が協定
2022年06月07日 のニュース

さまざまな分野の製品開発、製造などを手掛けるパナソニックグループと京都府福知山市が共同で、福知山産の間伐材を使った環境に優しい給食食器の開発に取り組むことになった。食器は来年度にかけて完成を目指し、市立小中学校23校の学校給食で使い始める予定。6日には両者が開発に向けて協定を結んだ。
SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを推進する市が、植物繊維のセルロースファイバーを活用した素材「Kinari(キナリ)」を開発したパナソニックに、給食食器の開発を依頼したことがきっかけ。石油由来の材料の削減、リサイクルできる素材の使用で、製造や処分時のCO2の排出量削減につながるという。
食器は、何度も洗って繰り返し使えるもの。毎日使う食器に福知山の木材が使われることで、子どもたちが福知山産の良さや地元への愛着を感じたり、環境問題へ関心を高めるといった効果も期待する。また、開発された食器を通じた環境教育なども予定している。
協定は、市とパナソニックホールディングス株式会社マニュファクチャリングイノベーション本部(小原英夫・本部長)、パナソニックプロダクションエンジニアリング株式会社(柳本努・代表取締役社長)が締結した。
大阪府門真市の同本部で締結式があり、大橋一夫市長と小原本部長、柳本社長が参加し、それぞれ協定書に署名した。
子どもたちが使いやすい食器になるように協議を重ねるほか、今後は環境に負荷のかからない社会の実現に向け、他分野でも協働した取り組みを進めていく。
小原本部長は「福知山市は環境への配慮が進んでいる自治体です。取り組みを進め、より良い暮らし、持続可能な地球環境の両立に向けて貢献をしていきたい」と話した。
写真=協定書を持つ小原本部長、大橋市長、柳本代表取締役社長(左から)