休日の部活動を学校から地域に移行 福知山で受け皿作る動き

2022年05月23日 のニュース

 公立中学校の休日に行う運動部活動について、段階的に地域移行をめざす提言案が、4月下旬にスポーツ庁から公表された。来年度から開始し、達成の目標時期は2025年度末をめどに掲げる。これに伴う京都府福知山市内での動き、市教育委員会の受け止めや移行への課題を探ってみた。

 提言案は、少子化による生徒数、教員数の減少、運動部指導に入る教員の負担増を背景に、スポーツ団体、教育関係者らが委員を務める「運動部活動の地域移行に関する検討会議」で議論し、まとめられた。

 受け皿となる実施主体は、総合型地域スポーツクラブやスポーツ少年団、民間事業者など。生徒が地域のスポーツ団体に所属し、平日は部活動、休日は団体で練習するなど、実情に合わせて適したものを選択し、改革を進めるよう促している。

 これに先立ち、福知山市内では受け皿の準備が進む。

 福知山サッカー協会は、休日に月1、2回程度、市内のサッカー部員らを対象に、合同トレーニングをするプロジェクト「グランツ」を始動。初回の15日には、市内の全部員134人のうち、半数以上の約70人が参加した。

 協会の片山哲朗会長(64)は「市内のサッカー部員数は、学校によって2~40人と大きく差があり、合同で練習することで、部員が少ないところも、幅のあるトレーニングができるようになる」と、プロジェクトの意義を説明する。

 また日本サッカー協会公認指導者ライセンス(B級、C級)の保持者が指導にあたるため質の高い練習を、顧問の異動による影響などを受けることなく継続的に受けられる-というメリットもある。

 ただ、部活動の休日の地域移行を見越して立ち上げたプロジェクトだが、現状は休日の部活動とは別の枠組みで行うため、教員の負担軽減にはつながっていない。「移行の話が動き出す前に、受け皿を作っておくことが重要。ゆくゆくは休日の部活動に替わるものに」との考え。

 移行の壁の一つとされる保護者の費用負担増については、市内の企業に協賛を募るなどして、協会への登録料は1人につき年間1500円(スポーツ保険加入料800円、活動費700円)とし、スポーツクラブなどより低く抑えている。

 片山会長は「グランツがあることで、本当はサッカーがしたいけれど、部員数が少なくて十分な練習ができないと諦める生徒をなくしたい。プロジェクトは始まったばかり。地域移行の進捗状況を見ながら、協力者や資金の確保など、しっかり検討していきたい」という。

 

市教委は「課題山積、慎重に」との姿勢

 

 市内では平日に加え土曜、日曜日のどちらか一日を使って部活動をしている学校が多い。市教委によると、多くの教員が「自分の時間や家族との時間を大切にしたい」などの理由で、部活を負担に感じているという。

 休日の運動部活動の地域移行に関しては、指導する人材の確保が大きな課題になる。また生徒の住む場所によっては練習会場への移動、活動拠点の確保、保護者の費用負担が増えたりするなど、多くの問題を抱えている。

 市教委の学校教育課長は「さまざまな課題があるなか、2025年までの完全移行は難しいでしょう。まずは市と関係団体が連携し、検討する枠組みを作る必要があります。ただし、現状をみると地域移行は避けられず、慎重に進めていきたい」と話している。

 

 

写真=グランツの意義を生徒に説明する片山会長(15日、桃映中グラウンドで)

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