棚田に3年ぶり子どもたちの歓声 毛原で田植え体験会
2022年05月16日 のニュース

京都府福知山市大江町毛原の棚田で15日、田植え体験会が開かれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年と一昨年は中止になっていて、3年ぶりの開催。自然とのふれあいに、参加した子どもたちは大喜びで、普段は静かな里山に、にぎやかな声が響いた。
地元の住民たちでつくる「毛原の棚田『体感』ツアー実行委員会」(松井美幸委員長)が主催。これまでは京都市、大阪府などからも参加を呼びかけていたが、今回は中丹3市の人に限定した。恒例となっている田植え後の交流会は中止したが、家族連れら約60人が初夏の棚田で楽しい一時を過ごした。
参加者は「苗は15センチほどの間隔で、1~2センチの深さまで植えて」などとアドバイスを受けたあと、8枚の田んぼ(計10アール)に入り、酒米・五百万石を植えていった。
子どもたちは「うわー、足が抜けんようになった」「めっちゃオタマジャクシおる」などと興奮気味。そんな姿に、実行委メンバーや親が目を細め、和やかな雰囲気で手を進めていた。
大正小学校4年の中島和穂さん=北小谷ケ丘=は「田植えをするのは初めてで、泥のぐにゅっとする感触が気持ちいい。植えた苗は、しっかり大きくなって、立派なお米になってほしいです」と期待していた。
松井委員長(46)は「一昨年、昨年は実行委だけで田植えと稲刈りをしたので、今回は久しぶりに子どもの声が棚田に戻ってとてもうれしい。今後のイベントは、新型コロナの状況をみながら判断しますが、交流会も開催できる日が早く来てほしい」と話していた。
写真=子どもたちは裸足で田に入って苗を植えた