特別な設備は無いけど、自然いっぱいで人気 旧川合小キャンプ場
2022年05月09日 のニュース

京都府福知山市上川合の旧川合小学校を活用した「福知山 里キャンプ場」が、都市部のファミリー層から人気を集めている。最大10連休となった今年のゴールデンウィーク(GW)=4月29日-5月8日=には、関西圏の家族連れらが訪れ、自然を楽しみながらのんびりとした時間を過ごした。
旧川合小は、2015年に廃校となったが、兵庫県川西市の上田和信さんが21年6月から試験的に里キャンプ場を開始。その後、地元住民でつくる非営利型株式会社かわい(土佐祐司社長)が市と跡地活用の契約を結び、上田さんが継続して里キャンプ場を管理している。
特別な設備やアトラクションはないが、すぐ近くに山やきれいな川合川があり、今の時期には川遊びや昆虫採集などが楽しめる自然豊かなキャンプ場。大きなしゃぼん玉が作れる道具や水鉄砲、ドッジボールなどが無料で使える。
特長の一つは、体育館があるため、雨天時でも子どもたちは室内で遊ぶことができること。また、タイミングが合えば土佐社長が子どもたちを連れて校内を探検。図書館、音楽室などを巡って遊ぶこともする。

利用者からは「管理人が24時間態勢で見回りなどをしてくれてサービスが最高」「旧小学校なので、子どもを安全に遊ばせることができる」「とにかくアットホーム」などと好評を得ている。
校庭には15サイトがあり、GW中の予約は1カ月前にはほぼいっぱいに埋まった。GW前半で悪天候によるキャンセルはあったものの、3日から5日までの3日間は満杯で、バーベキューをする家族連れらでにぎわった。
上田さんは「すぐ近くの山頂へ登る城跡ハイキングは通年楽しめるほか、6月はホタルウォッチング、夏は川遊びや昆虫採集、農産物収穫体験、秋は流れ星を見ることができます。営業開始した昨年6月よりも認知度が上がり、リピーターも増えています」と話している。
営業日は毎週土、日曜日、祝日。
問い合わせは同キャンプ場の携帯電話090・3947・4445へ。
■住民たちによる施設が今秋に本格開業■
非営利型株式会社かわいは、先行して営業するキャンプ場に加え、6月から順次、女性らに配慮した避難所の設営などを学ぶ防災イベントや郷土資料館、企業向けサテライトオフィス事業などを始める。秋にはグランドオープンイベントを開く予定で、関係人口の増加を図っていく。
写真上=しゃぼん玉や水鉄砲で遊ぶ家族連れ(7日)
写真下=土佐社長の案内で校内探検をする子どもたち(3月)