市が2年で街路樹1200本伐採 「紅葉楽しみだったのに」と落胆の声も
2021年11月29日 のニュース

■車の視界遮り、張りだした根がアスファルト盛り上げ■
京都府福知山市が長田野工業団地内で、市道沿いの街路樹などの樹木伐採を進めている。団地発足時に植樹してから50年近くが経過し、大きくなった木が、操業環境や交通の障害になっていることが主な理由。一方で、地元住民からは、緑や紅葉を楽しむ機会が減ると惜しむ声が聞かれる。
両丹日日新聞社に読者から「長田野工業団地内で市が樹木の伐採をしている。緑や紅葉の景観が楽しめたのに残念」と、落胆する声が届いた。
市道路河川課によると、工業団地内には、イチョウ、カイヅカイブキ、プラタナスなどが植えられているが、大型トラックをはじめ車の交通量が多く、「せり出した枝に当たる」「見通しが悪い」などの苦情が寄せられていたという。
市は、維持管理の剪定(せんてい)をしてきたが、木が大きくなるにつれて経費がかさみ、張り出す根がアスファルトを盛り上げる原因にもなっていて、昨年度から2カ年計画で約1200本の伐採に取り組んでいる。街路樹を植樹しているスペース・植樹桝(ます)は撤去する。
市は「景観を楽しみにされているとの声もお聞きしていますが、ご理解をいただければ」としている。
写真=長田野工業団地内で街路樹の伐採作業が進んでいる