コロナ追い払う大きな目の鬼面 食堂大江山に高知県の宮大工が寄贈
2021年08月31日 のニュース
京都府福知山市大江町河守の食堂大江山(宮木猛店長)に、怖い形相の大きな赤鬼の面が飾られている。店の利用客が彫って寄贈した逸品で、猛威を振るう新型コロナウイルス終息への願いが込められている。

寄贈したのは高知県須崎市の宮大工、吉門造さん(67)。吉門さんは仕事で福知山市を訪れた際に、宿泊施設も兼ねた食堂大江山を利用してきたことから、店の繁栄とコロナが早く収まるようにと、鬼退治で有名な大江町にちなみ、鬼面を贈ることを思いついた。
材料は桐で、3つの材に分けて彫ったあと、つなぎ合わせ、漆のような光沢がある合成樹脂塗料を塗って一木作り風にしている。2週間ほどかけて完成させ、7月に贈った。
大きさは縦約45センチ、横約40センチ。重さは約8キロある。口をいっぱいに開け、大きな目でにらむ形相は大江山の鬼「酒呑童子」のようで、迫力満点。店内の壁に展示していて、来店者たちの注目を集めている。
宮木店長の母で、食堂大江山で働く里美さん(75)は「こんないいものをいただき大変ありがたい。店にぴったりの品で、厄除けにもなります。見た人に元気を与えてほしい」と言う。
吉門さんは「鬼の耳は福耳にしました。コロナを退散させ、店や大江町が栄えることを願っています」と話している。
写真=赤鬼の面を見上げる里美さん