介護施設職員らが医療関係者から感染防護具の着脱学ぶ 夜久野で研修会
2021年07月26日 のニュース
京都府福知山市と近隣市の介護施設職員らを対象にした感染防護研修会がこのほど、夜久野町門垣の旧精華小学校体育館で開かれた。受講した54人が、効果的な感染防護具の使用方法などを専門家に教わった。
近畿圏の医師、薬剤師、看護師、救急救命士など有志38人でつくるNPO法人われらはふるさと医療応援団(理事長・平出敦京都橘大学救急救命学科教授)、上夜久野地区でグループホームを運営する医療法人育成会(中路正明理事長)が主催した。
NPOは医療過疎地域の医療、介護を支えることを目的に活動している。新型コロナウイルス感染拡大防止への感染防護研修会を各地で開催するほか、ワクチン接種で人手が足りない奈良県山添村に接種支援ボランティアを派遣している。
夜久野会場での研修会は、福知山市内にNPOのメンバーがいることをきっかけに、趣旨に賛同した中路理事長(63)も加わって実現。市内外に呼びかけて、福知山、綾部、兵庫県豊岡各市から受講者が集まった。講師は応援団の18人が務めた。
最初に感染防護や病原体についての基礎知識を学び、実際に感染防護具着脱の実技をした。
サージカルマスク、ゴーグル、フェースシールド、ガウン、エプロン、手袋、靴カバーなどを順に身に着け、手首の露出がないようにするなど細かくチェックを受けた。
役目を終えた防護具を脱ぐ時に、ほっとしてしまうことが落とし穴。ガウンは裏返るように脱いで、内へ内へと畳むなど、汚染されている防護具の表面を触らないように細心の注意を払った。
平出理事長(68)は「介護は接触なしにはできず、コロナ以外にも日々の業務で感染防護の知識が役立つと思います。介護分野での感染リスクを減らすことが地域医療を守ることになるので、研修内容を各施設に持ち帰ってさらに高めていただければ心強いです」と期待を寄せる。
受講者としても参加した中路理事長は「学びになったことに加え、一緒に勉強をし、情報交換もして、市域を超えるつながりができるきっかけにもなりました」と手応えを得ていた。
研修会は、京都市の京都武田病院グループの介護施設関係者40人もオンラインで受講した。
写真=皮膚の露出がないように感染防護具を装着した