農地守り担い手育成するため農事組合設立 名前は地元神社にちなみ「SASUGA」
2021年05月07日 のニュース

地元の農業を守り、担い手を育成しようと、京都府福知山市私市の住民有志が「農事組合SASUGA」(稗田寿一理事長)を立ち上げ、大型連休中に初めての田植え作業に取り組んだ。メンバーは40代から70代までの26人。田植えに慣れているベテランらが見守るなか、経験の浅いメンバーが、作業を通じて田植えの知識を学んだ。
地区には耕作放棄地を除いて約20ヘクタールの水田がある。地元などの担い手が稲作や管理を引き受けていたが、高齢化が進んでいる。そのため、将来の担い手確保や米作りを守るため、3月から活動を始めた。
名前は、地元の佐須我(さすが)神社にあやかった。褒めるときに使う「さすが!」の意味も込めている。
今年は計7アールのみを管理し、若手が午前と午後に分かれて田植えを教わった。なかには経験がない人もおり、午前中には北近畿クボタ福知山営業所職員から、田植え機の操作方法や安全管理の研修を受けた。
このあと、ベテランらのアドバイスを受けながら、ほ場での田植え機の動かし方や苗の間隔などを確かめ、確実に仕上げていった。組合では米のほかに、小豆、栗などの生産も考えており、年間を通じて農作物の栽培ができるようにしていく予定だという。
稗田理事長は「地域で連携して農地を守っていくために組合を設立しました。農業の盛り上げにつなげていきたい」と話していた。
写真=田植え機の操作方法などを教わる組合員たち