ミツバチ飼育してみたけれど“実”を結ばず 不老長寿のムベ、手作業で受粉

2021年04月23日 のニュース

 不老長寿の実と伝わる果物・ムベの特産化を進める京都府福知山市夜久野町の西垣自治会(中島千弘自治会長)が、22日から地元のムベ農園で、結実を安定させるための人工授粉を始めた。昨年に続き、3密回避のため少人数でシフトを組んでの作業。遅霜の影響もあって、栽培5年目の今秋の収穫目標は、前年の半分以下の1千個という。

 ムベはアケビ科のつる性植物。艶のある赤紫色の実を、滋賀県近江八幡市の大嶋奥津嶋神社が皇室献上することで知られる。歴史は古く、天智天皇が狩りに行った際、元気な老夫婦に出会い、長寿の霊果として差し出された実を食べ「むべなるかな(もっともだ)」と答えたことが名前の由来という。

 そうした話題性から、西垣では地域活性化策として2017年冬、有志が休耕田を開墾して幼木約100本を植樹した。その後、生育は順調で棚状に広がった。収穫量は年々増え、一昨年は約800個、昨年は約2500個に。多くを国道9号沿いのドライブインやくのに出荷し、珍しさも手伝って好調な売れ行きをみせた。

 集団栽培するのは全国で3カ所程度と少なく、西垣では、天智天皇と、かつての天田郡、夜久野の頭文字から「天夜(あまや)」とネーミングした。

 今年は初めてミツバチ約3万匹を飼育し、受粉を期待したが、淡い黄色の花に寄りつかず、今までと変わらず人工授粉をすることにした。24日までの3日間の日程を組み、初日は中島自治会長のほか、衣川秀正さん、飯尾逸雄さんの3人で作業した。それぞれ柔らかい毛先の筆で、おしべを触って花粉を取り、めしべにまんべんなくつけていった。

 実は鶏卵より一回り大きく、よく似たアケビと違い、熟しても割れないのが特徴。ゼリー状で、生で食べると上品な甘さがある。事業部長の衣川さんは「昨年、ジャムに加工して地域に配ったところ、すっきりとした甘さでおいしいと好評でした。健康に効果のある成分も含まれていると聞き、大学に成分分析を依頼しており、新たな二次産品の開発を考えています。より大きな実を収穫するのも課題」と話していた。
 
 
写真=筆を手に人工授粉の作業をする自治会の人たち

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