「夢は鷹匠」 小学4年生の女の子、京都から夜久野へ通って修行

2021年02月26日 のニュース

 京都府福知山市夜久野町末の鷹匠(たかじょう)、衣川正幸さん(68)のもとで、京都市下京区の小学4年生、村上心夏さん(10)が、鷹を操る技の訓練に励んでいる。休日に通い始めて約3カ月。警戒心が強く、飼い慣らすのが難しい鳥だが、合図を送って近くから呼び寄せることができるようになった。村上さんは「少しずつ技を身に着け、将来は鷹匠になりたい」と夢を膨らませている。

 衣川さんはこの道20年。鷹などの猛禽類の飼育、調教を我流で始め、流派の人たちの教えも乞いながら技を習得。「人鷹(じんよう)一体」の放鷹(ほうよう)術をイベントで実演できるようになった。害鳥を追い払う作業を受注するほか、狩りに出かける日もある。

 村上さんは動物好きで、衣川さんの門をたたいたのは昨年11月中旬。鷹匠の動画を見たのを機に、「自由自在に飛ばしてみたい」と心が高まった。父親の公務員、健介さん(45)に相談すると「好きならやってみればいい」と快い返事。一緒にインターネットで指導者を探し、新聞記事で存在を知った衣川さんに入門を打診した。

 相手が小学生と知って衣川さんは驚いたが、「生半可な気持ちで鷹匠にはなれないが、家族の理解もあるので、受け入れることにした」という。

 父親が運転する車で月2、3回訪れ、午前10時ごろから遅い日は午後5時ごろまで指導を受ける。鷹との信頼関係を築くため、革手袋に鷹の脚を固定しての散歩を繰り返している。鷹が平常心を保つための大切な訓練。途中でいろんな景色に出会い、車や人ともすれ違うが、どんな場面でも慌てないように慣れさせる。

 鷹は鋭い爪やくちばしを持つだけでなく、力も強い。村上さんは当初、怖さもあってロボットのようなぎこちない動きだったが、回を重ねるうちに慣れ、鷹も落ち着くようになったという。

 今は止まった樹木や人の腕から鷹を呼び寄せる練習にも挑む。大きな掛け声で合図をすると、猛スピードで飛び、革手袋に舞い降りる。このとき、餌のウズラの生肉を与える。

 村上さんは「初めて自分の手に止まったときはうれしかった。訓練ロープをつけずに大空に飛ばして、急降下させて呼び戻したい。鷹と触れ合えるカフェも開ければいいなと思う」と大きな夢を描いている。

 我が子が学ぶ様子を見守る健介さんは「今秋には鷹を購入し、飼育をさせたいと考えています。学ぶだけでなく、人に教えると学習効果が高まるし、私自身も鷹匠に興味があるので、身に着けた知識を私に教えてくれるよう約束しています」と話す。

 技術の習得に10年以上かかった衣川さんは「鷹匠を日本の伝統文化として後世に引き継ぐ」という思いが強い。「奥の深い世界で、これからは今まで以上に根気がいる訓練が出てくる。でも、とても一生懸命に頑張る子で、飲み込みも早い。将来が楽しみ」と期待する。


写真上=鷹匠の衣川さん(左)から鷹を手に据える角度を教わる村上さん
写真下=鷹を呼び寄せる練習を繰り返す

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