まちのシンボル「子午線標柱」 イルミネーションでよみがえる

2020年12月20日 のニュース

 京都府福知山市夜久野町額田の夜久野ふれあいプラザ駐車場北側に、日本標準時の基準となる東経135度子午線標柱をテーマにしたイルミネーションが点灯している。標柱は「時の町」のシンボルとして国道9号沿いに長年建っていただけに、住民にとっては懐かしく、「解体された標柱がよみがえった」と感激し、次々に写真撮影に訪れている。

 住民組織・夜久野みらいまちづくり協議会(衣川裕次会長)の移住経済部会(衣川伸二部会長、25人)の取り組み。一昨年から、夜久野のきれいな星空と光の共演をと、師走を迎えるとイルミネーションを点灯する。今年は住民に愛されていた子午線標柱を題材にした。

 星雲の上に子午線標柱と3本のツリーが立つデザインで、青や白などのLEDを9千個使った。

 中心となる子午線標柱は高さ約3・6メートル。実物と形状は同じで4面からなる柱の上に、地球をイメージしたオブジェを置いた。木枠で組んだ柱の各面に紙を張り、「銀河のまち」「東経135度(日本標準時)」などと記し、ビニールをかぶせている。夜になると柱の中につるした3個のLED電球が点灯し、文字を浮かび上がらせる。

 子午線は地球の真北と真南を結んだ線。東経135度子午線は、京丹後市から福知山市、明石市などを経て和歌山市の島まで12市を通る。

 夜久野町では大正14年(1925)に初代標柱が建立されて以来、2代、3代目と建て替わり、4代目が国道9号沿いの旧夜久野町役場前に立っていたが、跡地活用事業に伴って2015年に解体され、今は由来を記した銘板が設置されている。

 夜久野町下町の主婦は「旧町時代は標柱があるのが当たり前の風景で、誇りだった。小学校の社会科副読本でも紹介され、標柱をモチーフにした作品をつくる機会も多かったです」と往時を振り返り、「消え去って寂しい思いをしましたが、再びイルミネーションでその姿を見ることができ、涙が出るほどうれしかった」と喜び、「発案し、作られた方々に感謝しています」と話していた。

 来年1月10日までの午後5時から同9時30分まで点灯する。
 
 
写真=イルミネーションで再現された子午線標柱(夜久野ふれあいプラザ駐車場北側)

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