学校の中庭で最後の演奏 中止のコンクールに代え 成和中吹奏楽部
2020年07月28日 のニュース

京都府福知山市新庄、成和中学校で27日朝、吹奏楽部(足立澄華部長)が演奏を披露した。同部は新型コロナウイルスの影響で、出場予定だったコンクールが中止になり、1~3年生全部員での演奏の機会が無くなったため、発表の場が設けられた。部員たちは始業前の約15分間、同級生らにこれまでの練習の成果を存分に聞かせた。
吹奏楽部は毎年、8月に開催される京都府吹奏楽コンクールに出場してきた。ところが、今年は新型コロナの感染拡大で、コンクールの中止が5月に決まり、部員たちに知らされた。
3年生部員にとっては、コンクールが中学校の部活動での最後の大会だったことから、学校が全部員での演奏会の場をつくった。
この日のために普段の部活動日や休日にも集まり練習。部員25人が中庭の渡り廊下に並び、演奏を披露した。ポップス曲の「ドラゴンナイト」「ワタリドリ」など3曲で、部員たちは息の合った音を周囲に響かせた。3年生部員にとっては、同級生らの前での演奏はこの日が最後となった。
他の生徒たちは教室などで鑑賞。ソロ演奏もあり、部員たちの熱いステージを手拍子や拍手でたたえた。
8月1日には、部員の保護者向けの演奏会を開く。足立部長(3年)は「コンクールが中止になったことを知った時は残念でしたが、最後に演奏の機会をつくってもらい、大変うれしかった。練習の成果が出せました」と喜んでいた。
写真=教室などにいる生徒たちに向かって演奏する吹奏楽部員たち