笛を弦楽器に切り替え授業 地域に協力求め三味線5棹の寄付受け川口中

2020年07月27日 のニュース

 京都府福知山市野花、川口中学校(村上英紀校長、48人)は、新型コロナ対策で笛の授業を弦楽器に切り替え、日本伝統の三味線を体験することにした。しかし学校に三味線は無く、地域に協力を呼びかけたところ、住民たちから5棹の提供があった。

 今年度は器楽の学習の中で生徒たちに木管楽器のリコーダーを習わせる予定だったが、飛沫感染のリスクが高い笛の練習は控えることにした。

 このような時期でも生徒たちに何か新しい楽器に挑戦させたいと考えた末、日本の伝統楽器、三味線を弾く授業を計画。5月に地域で提供を呼びかけたところ、5棹の寄付があった。

 授業は学年ごとにした。音楽科担当の衣川彩加教諭(32)が三味線の種類を説明。細棹、太棹などがあることを伝えた。

 このあと社会科担当の蘆田泰三教諭(45)が演奏を披露。蘆田教諭は福知山踊振興会の会員で、授業では「福知山音頭」の一節を弾いてみせた。

 続いて生徒たちが住民から寄付された三味線を使い、演奏を体験。手指の消毒をしてから棹の持ち方やばちを使った弾き方などを覚え、「さくらさくら」の曲を練習した。弦を押さえるのに戸惑う生徒もいたが、何回も繰り返し練習するうちに慣れ、弾けるようになった。

 1年の石崎日菜さんは「初めての体験で、指の位置を確認するのが大変でしたが、音が出た時はすっきりとした感じがして、うれしかった」と話していた。

 衣川教諭は「最初は三味線が集まるかどうか不安でしたが、住民のみなさんの温かい心遣いで、5棹も寄付していただきました。子どもたちが、地域で大事にされていることが改めて分かりました。これからも大切に使っていきたい」と話していた。
 
 
写真=ばちを持って三味線を弾く生徒

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