コロナ終息願い石仏の前掛け作り 夜久野高原八十八カ所用

2020年05月29日 のニュース

 京都府福知山市夜久野町駅前、JR上夜久野駅前にある築100年の古民家を改装した「宮Cafe(カフェ)」を経営する宮崎葉子さん(59)が、新型コロナウイルスの影響で店を営業自粛したのを機に、古い足踏み式ミシンを使って、近くの夜久野高原八十八カ所石仏めぐりコースの石仏の前掛けを作っている。仕上げた分を店内に置き、来店客に、新型コロナウイルスの終息などを願って取り換えてもらっている。

 夜久野は過疎高齢化が深刻で一人暮らしで寂しい境遇の人もいるなか、宮崎さんは、だれもが気軽に立ち寄れる場所をつくりたいと構想を温め、昨年12月1日に念願の店をオープン。「歌声喫茶」や占いなどのイベントが好評で、常連客が徐々に増えていた。しかし感染拡大が続き、政府が4月16日に緊急事態宣言を全都道府県へ拡大したことを受け、営業自粛を決めた。

 空いた時間を利用し、夜久野町と兵庫県朝来市にまたがる夜久野高原一帯に設けられた八十八カ所石仏を久しぶりに訪ねると、大半の石仏の前掛けが古びてぼろぼろで、裸のままになっていた。

 春の祭礼が今年は中止になった。新型コロナの影響で巡拝する人は少なくなっており、「このままではお地蔵さんがかわいそう」との思いが強まった。店に戻るとさっそく、約60年前の足踏み式ミシンを再始動させた。昭和レトロの雰囲気をと店内に置いていたオブジェ代わりだが、大事にしてあり、問題無く動く。糸を通して、前掛け作りを始めた。

 前掛けは自宅にあった赤い布地を利用。縦、横約20センチの大きさで、周りに白いフリルを付け、ひもを付けて完成させる。途中からは店の近くに住む友人、夜久早百合さん(65)が作業に加わり、今月15日に店を再開してからも、客がいない時間にはミシンに向かっている。

 これまでに50枚以上を仕上げた。宮崎さん、夜久さんのほか、旧市街地からサイクリングの途中に来店した夫婦、町内の家族連れら10人が、前掛けを手に石仏めぐりコースへと出掛けた。

 石仏めぐりコースは、四国八十八カ所大師霊場をうつしたもので、茶堂(放光院)にある一番から府内唯一の火山・宝山を登るなど高原を8の字を描くように歩く約6キロの道のり。各霊場にあたる場所には、それぞれ四国八十八カ所観音礼所と同じ名の観音像と弘法大師座像がある。

 宮崎さんは「石仏めぐりをすると、四国八十八カ所大師霊場を巡礼するのと同じ功徳を得られると聞きます。夜久野にお越しの際にはぜひ店に立ち寄って石仏の前掛けの取り替えに行き、自然を満喫してください。自身の願いとともにコロナ終息の祈りも込めてくださればうれしい」と呼びかける。

 営業時間は午前8時から午後7時まで。8と9が付く日が定休。問い合わせは同店、電話0773(38)0038へ。
 
 
写真上=ミシンを踏み、前掛けを作る宮崎さんと手伝う夜久さん
写真下=茶堂内の石仏に前掛けを付ける夜久さん

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