物語の舞台・大江山のふもとで「大江山」を上演 広島の神楽団
2019年11月12日 のニュース

鬼についての見識を深める「鬼シンポジウムふくちやま2019」(世界鬼学会主催)が、京都府福知山市大江町河守中央の総合会館で9日に開かれた。広島県の神楽団が演目「大江山」を上演。舞台となった大江山がある大江町で勇壮な神楽が繰り広げられ、来場者を魅了した。
上演したのは北広島町の旭神楽団で、「大江山」のほか「八岐大蛇」も披露した。
源頼光の酒呑童子鬼退治伝説をテーマにした「大江山」は、大江山にすむ3匹の鬼たちが頼光ら四天王と戦い、倒されるという勧善懲悪の物語。団員たちは鬼の面をかぶり、きらびやかな衣装を身にまとって、舞台狭しと動き回った。
最後に酒呑童子が討伐されると、会場からは大きな拍手が送られた。
「八岐大蛇」の演目は須佐之男命が大蛇を退治する場面が繰り広げられ、訪れた人たちが迫力ある演技に見入った。
シンポでは講演もあり、国際日本文化研究センターの小松和彦所長が鬼の起源について解説。恐怖や災厄をもたらすものに人間が「鬼」というラベルを貼っていった背景などを話した。
写真=「大江山」の演目を上演する旭神楽団