光秀の天守閣眺め一服 福知山城で現代大茶会

2019年11月11日 のニュース

 茶の湯に親しんだ明智光秀が令和の時代に茶会を開いたら-。京都府福知山市は、光秀が築いた福知山城の本丸広場、銅門番所で9日に「現代大茶会」を開いた。市内にある高校の茶道部員や市民が、天守閣を眺めながら光秀へ思いをはせて一服喫した。

 光秀は、主君の織田信長を討った逆臣とのイメージが強いが、和歌や茶道をたしなむ文化人としての顔もある。千利休と並び天下三宗匠と称された茶人の津田宗及らに学び、自身でも茶会を主宰した。茶道具や茶の間に飾る美術品にもこだわりを見せていたと伝わる。
 
 大茶会は、光秀の子孫とされ「明智光秀が築いた城下町福知山」特別大使を務めるタレントのクリス・ペプラーさんが「城主」として主宰。茶菓子は「ワールドチョコレートマスターズ」で世界一に輝き、市内で洋菓子店を営むショコラティエの水野直己さんが、この日のために創作した。丹波くりのマロングラッセをチョコで包んだ珠玉の逸品だった。

 お点前は茶道家で裏千家茶道准教授の松村宗亮さんが披露。ちょうどステージのような造りになっている銅門番所を茶室に見立て、ペプラーさん、水野さん、松村さん、大橋一夫市長と、招待した福知山、大江、京都共栄、福知山成美の各高校茶道部の生徒11人が着席し、茶と菓子を味わった。

 ペプラーさんは「光秀公が建てた城の前でのモダンな茶会で、過去と今がつながったかな」と感慨深げ。福知山成美高校3年生の古林佳苗さんは「こんなすごい茶会は初めてで緊張しました。茶菓子はお茶のおいしさを引き立てる上品な甘さでおいしかったです」と喜んでいた。

 この後、来城者100人に松村さんがたてたお茶と茶菓子を振る舞われた。
 
 
写真上=光秀に思いをはせながら茶の湯を楽しむ松村さん、ペプラーさん、大橋市長、高校生(左から)
写真下=福知山城天守閣の前にある銅門番所で大茶会を開いた

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