こども竜王戦に186人 福知山城天守閣で頂上決戦
2019年08月27日 のニュース

こども竜王戦福知山将棋大会が京都府福知山市で25日に開かれた。実力ごとに分けたA-Cクラスに総勢186人がエントリーし、トーナメントで白熱した対局を繰り広げた。最上位となるCクラスの優勝者は、こども竜王のタイトルを獲得するとともに、前年優勝者と福知山城で頂上決戦。昨年11月の竜王戦第4局と同じ場所で行い、対局の場面が再現された。
大会は、羽生善治九段(当時竜王)と、広瀬章人竜王との竜王戦福知山城対局を契機とし、市民有志が立ち上げた「こども将棋教室福知山」が主催。将棋熱の盛り上げをめざし、市などが後援して開いた。
主会場は昭和新町の府立中丹勤労者福祉会館。初級のAクラスは小中学生が対象で、124人が2ブロックに分かれ、ブロック優勝を決定。中級のBクラスは、小中学生、高校生を対象とし、31人が参加して優勝者を決めた。
小中学生と高校生が対象の上級・Cクラスには31人がエントリー。大人顔負けのレベルの高い対局を展開した。熱戦を繰り広げた結果、小沼悠理君(高槻市立芝谷中学校2年)が優勝。こども竜王のタイトルを獲得した。
このあと小沼君は福知山城に移動。前年のこども竜王で修斉小学校6年、吉川遥翔君との頂上決戦に挑んだ。決戦の場所は、竜王戦第4局と同じ福知山城天守閣。立会人として、大橋一夫市長が初手を見守り、おやつも出されるなど、竜王戦を出来る限り忠実に再現した。
袴姿で登場した前年王者の吉川君は、気合十分。「この日のために、夏休みをすべて練習に充ててきました。攻めの将棋をしたい」と意気込み、初手を打って対局がスタートした。
しかし対局では無念の敗北。「精いっぱい頑張ったけれど、相手の方が上でした。負けた分だけ強くなれると思うので、これからも大会に出て力をつけたい」と話していた。
頂上対決に勝利した小沼君は「初めに陣地を固め、一気に攻撃を集中して勝つことができました。全対局を通してミスもあったし、うまくいくこともありました。ミスは反省して、良かったところは今後も伸ばしたい」と振り返った。
写真=竜王戦第4局を再現し、城天守閣で行われた頂上決戦