福知山鉄道館再開に個人から2億の寄付 「文化的価値惜しい」と

2019年07月29日 のニュース

 建物の老朽化などを理由に、昨年3月から休館となっていた京都府福知山市下新町の福知山鉄道館ポッポランド(1号館)が、新築移転という形で再開される見通しとなった。大橋一夫市長が7月定例記者会見で、建設・運営資金として1個人から2億円が寄付されることになったことを報告。今後、建設に向けて関係機関と協議を進めることを明らかにした。場所は寄付者の意向を尊重し、福知山城周辺賑わい創出施設・ゆらのガーデン駐車場付近を軸に検討する。

市によると、寄付者は「福知山鉄道館ポッポランドの再建が行き詰まっている窮状の記事を目にし、せっかくの文化的価値が失われるのは大変惜しいと考え、寄付の意思を固めました。今回の寄付が、今後の地域の活性化に寄与することを切に願っています」との思いを寄せているという。

さらに意向として、場所はゆらのガーデン近接地▽設計段階からポッポランド関係者をメンバーに加えること▽展示内容は1号館の移行展示ではなく、集客に十分配慮や工夫をした新しい施設にすること-を伝えている。

寄付者名は12月に公表する予定。今年度内に移転場所や規模、展示内容などを決め、来年度以降に調査・設計、建設工事に入る。

大橋市長は「寄付をいただいた方のご厚意に深甚なる感謝の意を表します。ご意向を最大限に尊重し、今後、建設に向けてポッポランド運営委員会、福知山SL保存会などのみなさんと協議、検討を進めていきたい」と語った。

足立和義館長は「大切な鉄道遺産を展示するポッポランドが、1カ所に新築移転という一番望ましい形で再開する見込みとなりうれしい」と喜び、「幅広い年齢層が楽しめる施設となり、来館者が一層増えることを願っています。今まで通り鉄道OBらが運営に携わりたい」と話している。

■SLの動輪など展示 老朽化で休館■


ポッポランドは、新町商店街に1931年に建設された商業施設の一部を利用して98年9月にオープン。蒸気機関車C57の動輪、北丹鉄道関係資料、旧国鉄の鉄道部品など500点以上が展示され、「鉄道のまち福知山」の歴史を伝える貴重な施設だった。しかし、老朽化しており、耐震性の問題で安全性の確保ができないとの理由から、入館者が増えながらも移転先が確保できず休館する事態に陥った。

このため、有識者ら10人でつくる「ポッポランド1号館」のあり方検討委員会が、市の諮問を受けて6回にわたって会合を重ねた。委員会は「まち全体が鉄道のまち」として、市内のSL展示場所や公共施設など6カ所に分散移転して再開を求める内容の提言書を、昨年12月に大橋市長に手渡していた。市では実現の可能性や財政状況を踏まえて検討を進めていた。


写真上=寄付者が建設を希望するゆらのガーデン駐車場付近
写真下=惜しまれつつ休館した新町の鉄道館(2018年3月)

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