豪雨で全壊の本堂を5年で再建 川北の頼光寺

2019年05月10日 のニュース

 2014年の8月豪雨で全壊した京都府福知山市川北、須弥塔山頼光寺(立身一徳住職)の本堂が再建され、檀家ら関係者約190人が集まって9日、落慶法要が営まれた。立身住職(59)は「10年はかかると覚悟をしていましたが、こんなに早く再建できて感謝しかない。頑張って守っていきたい」と気持ちを引き締めた。

 以前の本堂は江戸時代から約180年の歴史を刻んだが、豪雨で崩れた裏山からの土石流で全壊した。「本堂がないのは寂しい」と、被災後、すぐに檀家たちが動き出し、再建委員会(池田雅志委員長)を立ち上げ、108回に及ぶ会合をしてきた。

 新本堂は木造平屋建て瓦ぶき延べ床面積約200平方メートル。災害からわずか3年後の17年10月に着工にこぎつけ、今年3月に完成した。広さは以前とほぼ同じだが、柱は太く頑丈に、向拝も新設して生まれ変わった。再建に関わる総事業費は、裏山の土砂防止擁壁を含めて約1億7千万円。

 境内観音堂に移していた本尊の釈迦像を6日に戻して遷座式をし、9日の落慶法要は能登春夫・桂林寺(舞鶴市)住職が導師を務めて執り行われた。

 完成した本堂を見て池田委員長は「被災後すぐ、檀家の中で『再建を』という思いが固まったことが大きかった。本堂があるとないではやっぱり違いますね」と感慨深げに話していた。

 

写真=新しい本堂完成の落慶法要が営まれた

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