大江山からの寒風受けてコウゾの天日干し 田中製紙

2026年01月11日 のニュース

 大江山から吹き下ろす寒風を受け、和紙の原料となる植物コウゾが「カサカサ」と音を立てて揺れる。京都府福知山市大江町二俣一の田中製紙工業所で、コウゾの天日干しが行われている。

 大江山周辺では、古くから手漉き和紙「丹後和紙(丹後二俣紙)」の生産が盛んに行われ、明治から昭和時代にかけては200戸余りが生産していたが、洋紙の普及などで需要が少なくなり、操業者も減少。今では田中製紙1軒だけが技術の継承を続けている。

 田中製紙では、コウゾの栽培から、和紙の原料作り、手漉きまで和紙作りの全行程を手掛けている。近年は「丹後二俣紙保存会」のメンバーや地元住民有志の手を借りながら、収穫などの作業を進めている。コウゾは工業所近くの畑2カ所で栽培。今期は昨年11~12月に収穫し、前年よりも1トン多い約4トンがとれた。

 和紙の原料となるのは、皮の内側の繊維部分で、コウゾを約1・2メートルの長さにそろえ、木製の桶の中で蒸したあと皮をはぎ、稲木で乾かす。

 天日干しは、保存会のメンバーらが他の作業で協力したおかげで、前年と比べ約1カ月早い昨年12月中ごろから開始。天気の良い日の朝に掛け、夕方に外して倉庫にしまう。この作業を5、6回繰り返す。

 田中製紙5代目の田中敏弘さん(64)は「例年通りの寒さが続いているので原料作りには適しています。これで安心して紙漉きができそうです」と話している。

 

写真(クリックで拡大)=コウゾの具合をみる田中さん

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