未公開の佐藤太清画伯作品 知られざる名作を発掘 家庭などにある15点展示
2026年01月07日 のニュース
12、13両日に交流プラザで
京都府福知山市を代表する日本画家、故・佐藤太清氏。一般社団法人福知山芸術文化振興会(吉田佐和子代表理事)は、市内の家庭や店などで大切にされてきた太清氏の知られざる作品を発掘し、公開する市民参加型展覧会「わが家の太清さん」を12、13両日、駅前町の市民交流プラザ3階で開く。貴重な作品15点が並ぶ予定で、「ぜひ鑑賞を」と呼びかけている。市後援。
太清氏は1913年生まれ。戦後の日本画壇を支え、花鳥風景画を確立した功績により、92年には文化勲章を受章した。自然の中にひそむ光や風、生き物の命の輝きを繊細な筆遣いで描き、多くの人の心を引きつけてきた。
今回の展覧会は、昨年2月に吉田代表理事らが携わったワークショップで、参加者から「もっと地域の人に太清さんのことを知ってほしい」「市民の自宅にも作品があるのでは」といった声を受けて企画。昨年9月から10月末にかけて情報を募り、調査を進めてきた。
その結果、家庭や飲食店、薬局、学校などにあった計15点を確認。家の玄関に飾られていたバラの作品、太清氏の母校である惇明小学校の校長室にはウメの作品があり、多様な“隠れた名画”がそろった。
かき末には店主の祖父の収集作品も
西中ノ町のカキ料理専門店「かき末」では、絵画や掛け軸など7点が見つかり、このうち4点が展示される。ツル、バラ、ウメ、アサガオで、4代目店主の高下健太郎さんの祖父で、2代目の故・輝雄さんのコレクション。
ほかの画家の絵画を含め、季節ごとに入れ替えながら店内に飾っているが、「より多くの人に作品を見てもらえる良い機会」と、展覧会への協力を決めた。
展示する4点の中でも、バラの作品は祖母の故・静子さんのお気に入り。寝室に飾って大切にしていたという。健太郎さんは「画伯はバラやボタンなど、花びらが多い花を描くのが格別にうまいと思っていて、私も好きな作品です」と目を細める。
太清氏の孫で、著作物管理などをする安田晴美さんが昨年11月、展覧会に向けた作品調査に訪れた際には、「自宅の庭に植えていたバラをスケッチしたものではないか」などと説明を受け、作品に対する理解がより深まったという。
安田さんによる作品 エピソードの解説も
展覧会は午前10時から午後6時(13日は5時)まで。入場無料。12日午前11時からと午後2時からは、監修を務める安田さんが、太清氏の生涯と作品に関するエピソードを解説する。申し込みはいらない。
吉田代表理事は「たくさん市民の協力があり、家庭などに飾られていた太清さんの作品を集めることができました。特にバラの作品は3点あり、見比べるのも楽しいと思います。この展覧会を通して、太清さんに親しみを感じてもらえたらうれしい」と話している。
写真(クリックで拡大)=家庭や店から発掘した作品を展示する(写真はかき末で)









