著作集の第2弾「ふるさと大江」を出版 鬼博名誉館長村上政市さん

2025年12月26日 のニュース

 京都府福知山市大江町にある日本の鬼の交流博物館名誉館長の村上政市さん(95)=同町河守清水=が、大江の自然や文化、歴史などについての論考をまとめた著作集「ふるさと大江」を自費出版した。3年前に発行の第一弾に続き、今回も息子3人が編集や資金面などで協力して出来上がった。

 政市さんは府北部の高校で地理・歴史を教えていた30代から、郷土史について調べ始めた。定年前からは、地元の大江山や鬼伝説について研究を深め、1993年に開館した鬼博の初代館長に就いた。

 2022年には、これまで書きためた寄稿文や随筆などをまとめた「大江の鬼と博物館」を出した。

 今回も長男の誠さん(66)=河守清水=、次男の豊さん(63)=神戸市東灘区=、三男の稔さん(60)=大江町上野=が発行に協力。豊さんが編集を担当し、3人で資金面を支えた。

 第二弾の著作集は第1章「大江山・元伊勢」、第2章「大江町誌抄 通史編上巻」、第3章「ふるさと大江」からなる。

 第1章では、大江山はかつて、修験道の山で、千丈ケ嶽南側斜面にある北原地区には、山伏たちが製鉄をした痕跡が残っている-と記述。第2章では、1983年発行の「大江町誌」通史編上巻に寄せた大江の伝説や社寺、民俗などについての論考を紹介している。第3章は地元河守の地名由来や河守城、古里の偉人で軍歌「戦友」を作詞した真下飛泉などについて書いた文章を載せている。

 表紙には政市さんと3人のひ孫たちがじゃれ合う姿のイラストが描かれている。またひ孫たちにも読めるように、漢字にはふりがなを付けた。

 政市さんは「郷土史について趣味で書いてきた稚拙な文章ではありますが、よくまとめてくれました。教え子らに読んでもらい、少しでも古里のことを思ってもらえればうれしい」と話す。

 豊さんは「父はいろいろなことを調べて書き残すことが自分の使命だと思い、論考を続けてきました。短い文章で分かりやすいので、ぜひ多くの人たちに読んでもらいたい」と願っている。

 著作集はA5判、442ページ。150部作った。税込み1500円。福知山市内では駅南町の福島文進堂などで扱っている。問い合わせは豊さん、携帯電話090・6165・0999へ。


写真上(クリックで拡大)=本を持つ政市さん(右)と長男の誠さん
写真下(クリックで拡大)=著作集「ふるさと大江」

このエントリーをはてなブックマークに追加
京都北都信用金庫
大嶋カーサービス

 

「きょうで満一歳」お申し込み

24時間アクセスランキング

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。