冬に多いヒートショック 亡くなるケースも 急な温度変化なくす工夫を

2025年12月20日 のニュース

 冬場の入浴時など、急激な温度変化で発症するヒートショックによる救急搬送や死亡が、京都府福知山市内で相次いでいる。命に関わるケースが多く、注意点や予防策を市消防本部に聞いた。

 ヒートショックは、寒暖差の大きい環境にさらされることで血圧が急激に変動し、体に大きな負担がかかる健康被害。暖かい部屋から寒い脱衣所、そして熱い湯船に入る冬場の入浴時は特に起こりやすく、意識を失って浴室で溺れたり転倒したりするほか、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす恐れもある。

 同本部によると、昨年度に市内で確認されたヒートショックは29人で、14人が死亡した。発症者は50代から90代まで幅広く、特に80代が多かったという。今年度も18日時点で6人が救急搬送され、うち4人が亡くなっている。

 対策として「急激な体温変化を避けること」が大切と言い、居間から脱衣所へ移動する際の防寒対策▽湯温は熱く感じない温度に設定する▽半身浴で長湯を避ける▽飲酒後は絶対に入浴しない▽入浴時は家族に声をかける―などが有効だとしている。

 福知山消防署警防課の稲垣鎮・救急担当課長(57)は「少しの対策をするだけで防ぐことができる症状。『自分は大丈夫』と過信せず、これだけ多くの方が亡くなっている現状を知り、日頃から注意してもらえれば」と話している。

写真(クリックで拡大)=風呂の温度は40度以下が目安

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