利活用事業が頓挫した旧細見小学校 利活用見据え、地元有志が美化作業

2025年12月16日 のニュース

 民間による利活用事業が頓挫して以降、3年にわたって手付かずの状態が続く京都府福知山市三和町千束の旧細見小学校。雑草が伸び放題の状況を改善し、活用への機運を高めよう-と、住民有志が立ち上がり、14日に美化作業をした。「まずは目立つ玄関先から」と、参加した8人が校門付近を中心に、草刈りなどの作業に精を出した。

 旧細見小は2019年に閉校。21年に兵庫県丹波市の企業が市と契約を結び、キャンプ場やレストランなどの複合商業施設として活用する予定だった。しかし、企業代表の急逝で計画は白紙になり、23年末に施設が市に明け渡された。

 市では再度、民間事業者からの提案を今年3月末まで募集したものの、期間中に応募はなかった。条件整理が整い次第、改めて募集することにしている。

 このような状況のなか、美化作業に自ら手を挙げたのが、旧細見村の財産管理団体(財産区)である細見青葉会。山の境界確定業務に向かう道中、旧細見小に立ち寄った西岡隆会長(75)が、雑草だらけの状況を目の当たりにし、メンバーに呼びかけて実現した。

 刈り払い機、剪定ばさみなどを持って集まったメンバーに、西岡会長は「まずは玄関アプローチを美しくして、見学に来た事業者に良い印象を持ってもらえるよう、みんなで頑張りましょう」と声を掛けて作業を始めた。

 伸び放題だった樹木の剪定、アスファルトの隙間から生えた雑草を刈るなどし、約2時間の作業で校門周辺は見違えるほどすっきりした。

 西岡会長は「学校施設は地域の拠点であり、住民たちの思い出が詰まった場所。このまま朽ちていく姿は見たくありません。出来る範囲で美化は続けるつもりですが、活動がほかの団体にも波及し、地域全体の取り組みに発展し、早期活用につながれば」と期待していた。


写真上(クリックで拡大)=美化作業のため集まった細見青葉会のメンバー
写真下(クリックで拡大)=分担して作業を進めた

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