面つけて能の魅力知る 成仁小6年体験学習
2025年12月12日 のニュース
京都府福知山市中坂町、成仁小学校(溝口直子校長)の体育館で11日、能の体験学習があった。6年生48人が能面をつけて所作を学ぶなど、日本の伝統芸能に親しんだ。
児童たちに普段見る機会が少ない能に興味を持ってほしいと、福知山・綾部宝生流謡と仕舞の同好会(萩原周子代表)が体験会を企画した。
講師はシテ方宝生流能楽師の辰巳満次郎さん(66)と辰巳孝弥さん(47)、小鼓方大倉流能楽師の上田敦史さん(52)のほか、同好会の5人が務めた。
最初に満次郎さんが能について「動きなどの要素を減らして、見る人たちの想像力を湧き立たせる『引き算』を重んじる芸能」と説明。「舞台セットも無しで、いろいろな場面で演じることができる」と述べた。
このあと満次郎さんの指導で謡を体験。児童たちは「姿勢よくおなかから声を出すように」とアドバイスを受け、声を響かせた。また能の基本動作のすり足や演奏で使う小鼓を打つ練習もした。
能面体験もあり、児童たちは小面や山姥などの面をつけてもらい、悲しみを表す所作やすり足などに挑み、能楽師になったような気分を味わった。
能楽師や同好会のメンバーらが能の『敦盛』の一場面を披露。児童たちを幽玄な世界へ誘っていた。
女子児童は「能面をつけた時は見えにくく、自分がどんな動作をしているのか分かりませんでした。昔の人が能を大事にして受け継ぎ、今も残っていることがすごい。そのおかげで、自分たちも体験することができました」と話していた。
同日は市内の修斉小学校でも能の体験学習があった。
写真(クリックで拡大)=能面をつけて、すり足を体験する児童たち(成仁小で)









