戦争反対と平和願い、街頭で無言の訴え2千回 南小谷ケ丘の溝畠弘孝さん
2025年12月05日 のニュース
平日の夕方に、JR福知山駅北口の交差点付近で、戦争反対と平和をアピールするボードを持って、無言で訴え続ける男性がいる。京都府福知山市南小谷ケ丘の元中学校教諭、溝畠弘孝さん(74)。「ピーススタンディング」の活動は2015年から始めて今年で10年。7日に市内で開催される市民集会で2千回目を迎える。
無言の訴えは、集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法が安倍政権下で採決された2015年9月19日から、「自衛隊にも教え子がいる。絶対に戦地に送らない」という思いで街頭に立ち始めた。
当初は「戦争法廃止」「9条改悪反対」などと書かれたボードを持ち抗議。安倍政権が変わった後も、世界では戦争や紛争が絶えないことから、無言の訴えを続けることを決めた。
平日の午後5時から約1時間立つ。今は「子どもや孫の世代に戦争のない平和な社会を残しましょう」と書かれたボードを中心に掲げている。
雨や雪の日も休まず、傘を差して立ち続ける。見ず知らずの通行人が「私もそう思う」と溝畠さんの不戦への思いに同感してくれたり、かつての教え子が気付き、声を掛けたりしてくれたこともあった。
7日の集会で発言
ボードの裏には、訴えた日を直筆で記録。21年2月にスタンディングは1千回に達した。今回2千回に合わせ、福知山9条の会と京都北部平和ネット福知山の会が7日午後1時30分から、駅北公園で「戦争反対・平和を訴えつづける福知山集会」を開き、溝畠さんは集いの中で発言する。
溝畠さんは「ぜひ集会に来ていただき、平和の大切さを感じてほしい。現在の政治情勢を見ると、まだまだ先行き不安なことばかりなので、体力と気力が続く限り、街頭に立ち続けたい」と話している。
写真(クリックで拡大)=ボードを持ち訴える溝畠さん(1日)









