目でも聴ける音楽を堪能 障害者4人グループがコンサート
2025年12月02日 のニュース
障害のある4人による音楽グループの講演会&コンサートが11月29日、福知山市三和町寺尾の三和荘で開かれた。演奏では、サインダンサーが歌詞の内容を手話や体全体で表現。「目でも聴ける新感覚の音楽」が繰り広げられ、訪れた約50人が堪能した。中丹障害児・者の福祉と教育を豊かにする会(伊達順子会長)主催。
グループは、聴覚に障害があるサインダンサーのターカさん、車いすを利用するボーカルのトモさん、ギターのワンダーさんとミキティーさんで作る「4DISABILITIES(ヨンディサビリティーズ)」。
京都を中心に活動していて、小、中学校や福祉関連イベントなどで講演会をしたり、オリジナル楽曲の演奏をしたりしている。この日は2部構成で、1部は福祉講演会としてメンバーが順番にマイクを握った。
ワンダーさんは、2001年にバイク事故で足が動かなくなり、車いす生活になった。健常者と接する中で感じたことを「親切」と「おせっかい」の違いを例に挙げて説明した。
「何でもかんでも手伝われると、申し訳ないという気持ちを強く感じてしまうし、自分でできたという達成感も失われる。おせっかいにならないためには、相手のことを知るのが大切。何をしてほしいのか、聞いてもらえるとうれしいです」と伝えた。
またトモさんは「車いすでの暮らしは不便だけど、不幸ではありません。事故で障害者になったけど、だからこそできた経験、出会いがたくさんありました。仲間の助けもあって、楽しく生きています」と明るく語った。
ほかの2人も自身の経験や信念などを話し、2部のコンサートへ。簡単な手話を多く盛り込んだ「あいさつ」、耳が聞こえない人の“あるある”を曲にした「デフロック」、車いすがもししゃべったら-という想像を基に作った「車いすの気持ち」などを披露した。
観客のなかには、聴覚に障害のある人もいたが、すべての曲でターカさんが歌詞をダンスで表現し、目で聴く音楽を体感。会場は終始アットホームな雰囲気で、曲中はみんなノリノリ。笑顔で手拍子を送っていた。
写真(クリックで拡大)=ステージ上のターカさんが、歌詞をダンスで表現









