春の選抜 秋季8強入りなど評価され、21世紀枠の京都府推薦校に 福知山高校野球部

2025年11月13日 のニュース

 来春に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれる「第98回選抜高校野球大会」(日本高野連など主催)の21世紀枠の京都府推薦枠に、京都府福知山市土師の福知山高校野球部(安藤峻監督)が選ばれた。今年度秋季府高校野球大会を11人という少人数で戦い、8強入りしたことなどが評価された。

 21世紀枠は、各都道府県の秋季大会で8強(加盟校が多い地区では16強)に進出した学校の中から、困難を乗り越えた実績や模範的なマナー、文武両道の取り組みなどを評価して出場権が与えられる枠で、2001年大会から導入されている。

 同校は1900年創立で、翌年の開校時に野球部も創部された。文武両道をめざし、地域だけでなく世界で活躍する人材の育成に努める進学校でもある。春夏とも甲子園出場の経験はない。

 今夏で3年生8人が引退し、現在は2年生7人、1年生4人で、いずれも福知山市内出身者。マネージャー4人も選手たちを支える。

 練習時間は4月~10月の夏季が2時間、11月~3月の冬季は1時間で、強豪の私立高校などと比べると短く、模試や検定、けがで部員が欠けると人数がそろわず、練習試合もなかなかできないといった制約はあるが、常に実戦を意識したメニューを組んで工夫しているという。

 府秋季大会は2回戦から登場。事前の練習試合の結果は振るわなかったが、「まず1勝」を目標に挑み、接戦を制して勝ち上がった。

 初戦の木津を13-5、亀岡を11-10、西城陽を6-5で破った。準々決勝は鳥羽に6-14(7回コールド)で敗れたが、チームは盛り上がった。亀岡戦では打線がつながって8点差をひっくり返し、鳥羽戦では序盤で4-1に追い込むなど奮闘し、投げては2年生エースの蘆田悠馬投手が要所で力投した。

 2年生の井崎優太主将は「少人数でも頑張ってきました。体力には自信があるチームなので最後まで粘り、1勝ずつを大事にしようと戦いました。もっと上に行きたかった悔しさはありますが、推薦されたことは素直にうれしいです」と喜ぶ。

 府高野連は推薦理由を「府屈指の伝統校で、学業との両立を図り、人数が少ない状況を肯定的にとらえ、周囲の観察に努めて試合で勝利できることを一人ひとりが工夫して取り組んでいる。きびきびした動きは模範とするところである」としている。

 12月に近畿2府4県の推薦校から近畿地区の候補校を選び、来年1月に全国9地区の候補校から2校が「21世紀枠」として春の選抜大会の出場校となる。

 安藤監督は「選手たちとやってきたことをこういった形で評価してもらったことはうれしい。出場枠に選ばれるかは分かりませんが、春の大会を見据えてしっかりと練習を続けていきたい」と気を引き締めた。


写真(クリックで拡大)=福高野球部のメンバーたち

このエントリーをはてなブックマークに追加
京都北都信用金庫
大嶋カーサービス

 

「きょうで満一歳」お申し込み

24時間アクセスランキング

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。