観客が次々と舞台へ乱入? 菟原駐在所井関宏介さんが音楽仲間とフラッシュモブ

2025年11月10日 のニュース

 福知山署菟原駐在所の井関宏介さん(47)らが9日、京都府福知山市三和町寺尾の三和荘で、フラッシュモブ形式の合奏を披露した。府警音楽隊のフルート奏者だった経験を生かし、2023年の赴任以降、数多くの住民らとコラボ演奏。深い絆で結ばれたメンバーが「井関さんの頼みなら」と集結し、ぬくもりのある音色を届けた。

三和ふれあいフェスティバルで

 フラッシュモブは、街中で歩行者を装う人々が前触れなく集まり、踊ったり演奏したりするなど、不特定多数が公共の場で突然行うパフォーマンスを指す。

 音楽で地域を元気にしたい-。それが赴任当初からの思いだった井関さん。楽器が演奏できる菟原下一地区の住民、福知山公立大生、福知山淑徳高校生らに声を掛け、それぞれと地域イベントや高齢者サロンなどでハーモニーを重ねてきた。

 観客に扮した奏者たちがフラッシュモブ形式の合奏をする。これも、かなえたい夢の一つだった。着任から2年半が経過し、音楽家仲間の輪も大きく広がったことから、集大成として披露することを決めた。

 舞台は「三和ふれあいフェスティバル」のオープニング。まずは上六人部駐在所、福知山駅前交番の警察官と3人でステージへ。フルート、ギター、クラリネットでの演奏を始めた矢先、観客の一人が桶を手に乱入。リズムバトルに発展した。

 井関さんらは桶をたたく男性に、笛などでリズムをとって応戦。これを皮切りに、次々と客席から住民や大学生、高校生が立ち上がって集まり、二胡、トランペット、ホルンなどを加えて総勢18人の“ごちゃ混ぜオーケストラ”が完成した。

 美空ひばりの『祇園小唄』を全員で演奏したほか、小グループでザ・ビートルズの『オブラディオブラダ』、星野源の『ドラえもん』なども演奏。最後は「三和を音楽で安全・安心に」と書かれた横断幕を掲げ、防犯啓発もした。

 この日は雨で、屋外の予定がホールでの実施となったが、2カ月前から練習してきた成果を発揮して本番は大成功。公立大を卒業して引っ越し、福井県から駆けつけた栗田剛佑さん(23)らメンバーは演奏後、満足そうな表情を見せていた。

 井関さんは「コラボ演奏などで、お世話になった人たちが集まってくれて、念願だったフラッシュモブ形式の演奏が一緒にでき、とてもうれしい。演奏者も観客のみなさんも楽しんでくれて本当によかった」と目を細めていた。

 実行委員会主催の三和ふれあいフェスティバルは8、9両日にあり、9日にステージ発表があった。三和学園の児童、生徒による合唱や各種団体の踊り、演奏などがあり、模擬店も多数出店。雨の中、たくさんの家族連れらが訪れた。

 

写真上(クリックで拡大)=ごちゃ混ぜのオーケストラが完成
写真下(クリックで拡大)=客席から次々と演奏者がステージへ

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