明治以降の地域の絵図や文書を観音寺自治会が保管 公立大教授と学生が解読、調査し解説

2025年11月07日 のニュース

 京都府福知山市観音寺自治会が所蔵する明治~昭和の絵図や文書を、福知山公立大学地域経営学部の小山元孝教授(52)と小山ゼミの学生が解読・調査している。1日には観音寺公会堂で解説会を開き、住民ら約70人が展示された古い資料を見たり解説を聴いたりして、地元の昔の姿を思い描いた。

 絵図や文書は自治会の建物内で木箱に納められていた。塩見芳彦自治会長(70)らが小山教授に調査を依頼。鉄道が敷設される前の状況が分かる絵図や神社に関連した文書などで、地域の変遷を知る上で貴重な資料だと分かった。

 公会堂には見つかった史料の一部を展示し、小山教授と同学部3年生の武郷太喜さん(21)、木下真帆さん(20)が解説。明治時代の絵図「第十七大区三小区丹波国天田郡観音寺村見取図」は4畳半ほどの大きさで、田畑や川、道路などが色分けされていて、現在のJR山陰線や府道ができる前の様子が分かるという。

 「戦利品御下付願」は、寺内正毅・陸軍大臣に宛て、地域の阿比(毘)地神社に日露戦争の戦利品を奉納するよう帝国陸軍に対して願い出た内容が記されていることを説明した。

 また、同神社関係の文書では移転計画があったが実行されなかったこと、「阿毘地神社」「阿比地神社」と両方の名称が混在した文書があるが、阿比地神社に統一するとの内容が書かれている箇所も発見された。

 塩見自治会長は「地域の古いことが分かり、若い人にも伝えていきたい」と話していた。


写真上(クリックで拡大)=明治時代の絵図を見る住民
写真下(クリックで拡大)=解説する小山教授

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