青春のあの味をもう一度… 学食「小天飯」復活へ 全国販売めざしカップ麺開発中 成美高商業科
2025年10月13日 のニュース
京都府福知山市水内、福知山成美高校商業科の1、2年生40人が、前身の福知山商業高校時代の食堂で提供され、愛された中華そば「小天飯」を復活させようと、今年度から製麺メーカーとコラボして、カップ麺作りに取り組んでいる。3年計画のプロジェクトで「かつての青春めしを卒業生らにも味わってほしい」と全国販売をめざす。
商業科の生徒たちは年間を通して商品開発をしている。今回は同校にも多くいる寮生にとって仕送りで身近なカップ麺に着目。部活動を頑張る生徒の応援や、新たな土産として地元を盛り上げたいという思いを込める。
小天飯は、時代によって飯天小とも呼ばれ、30年ほど前まで食堂で提供されていた。かき揚げの天ぷらが乗った中華そばで、天ぷらにウスターソースをかけ、ライスと一緒に食べるというユニークなもの。卒業生からは「あの味が忘れられない」という声も聞こえる。
カップ麺作りには、「チャンポンめん」などを手掛けるイトメン(兵庫県たつの市)が協力。製品はゲン担ぎの意味を込め、「『勝』天めし」として開発する。生徒たちは工場見学や校外での市場調査を行い、当時の味を知る商業科の上田善弥教諭からアドバイスを受けながら、現代に合った味になるよう試作を繰り返してきた。
現在は9月に行った試食会の意見を生かし、イトメンがカップ麺の試作品を作っていて、今後は出来上がったものを市内のラーメン店に食べてもらい、意見を求めるなどして完成をめざす。
販売促進などを担当する2年生の根本涼詩さんは「商業科で一致団結して意見を出し合いながら頑張っています。地元での販売から始め、絶対全国で販売し学生の背中を押せる商品になれば」と意気込む。