中六に伝わる黒豆入りおにぎり「とんのこ」 住民有志の会らが復活の祭り
2025年10月09日 のニュース

40年前に途絶えた彼岸の取り組み
福知山市中六人部地区で、子どもの健やかな成長を願い、かつて彼岸に配られた黒豆入りおにぎり「とんのこ」を復活させ、にぎわいづくりのイベント「とんのこ祭り」を13日、後正寺の洞楽寺で開く。
とんのこは、鳥の卵のような形の大きなおにぎりの外側に黒豆を付けたもの。40年ほど前までは彼岸に地区内の地蔵に供え、子どもたちにも配られていたという。
少子高齢化が進み寂しくなった地区に元気をと、子どもの頃にとんのこを食べていた地元の芦田正輝さん(77)が呼びかけて「とんのこ再開有志の会」を結成。地区内外の人に1個ずつ味わってもらおうと、祭りの開催を決めた。
当日は、地元産の新米でとんのこを200個作り、無料で配る。生田流箏曲の正派邦楽会、福知山署駐在所員2人による音楽ユニット「Mi|Roku(ミロク)」の演奏が花を添える。
芦田さんは「子どもの頃に食べた記憶があるので懐かしい。名前の由来が定かではないなど、分からないこともあるが、楽しんでもらえたらうれしい」と話していた。
祭りは午後1時から4時まで。とんのこの配布は、なくなり次第終了する。会場の寺へは、下地の府道岩崎市島線から南に入ってすぐの福知山中六人部郵便局前交差点を南進。後正寺バス停を過ぎて左折する。駐車場は60台分ある。
写真(クリックで拡大)=試作したとんのこ