氏子5人で力合わせ 塩ビ管で鳥居を手作り 大江町尾藤奥の前田神社/京都府福知山市
2025年10月06日 のニュース
京都府福知山市大江町尾藤奥の前田神社で、このほど鳥居が新しくなった。一般的に鳥居は木や石で作られるが、同神社では耐久性に優れた塩ビ管で新調。氏子5人が手作りで建てた。
地区の山手にある前田神社は江戸時代の創建と伝わる。鳥居は2基あり、府道沿いのヒノキ製の鳥居は20年前に建て替えられたが、一部が腐食して老朽化が進んでいた。
神社近くに住む氏子5人が7月上旬に相談し、木材で作ると費用も手間もかかるため、塩ビ管で自分たちで作ることにした。設計図を描き、ホームセンターで塩ビ管を購入。氏子の一人の自宅倉庫で作業を進めた。
寸法を合わせた塩ビ管8本をサンドペーパーで磨き、色が乗りやすいように下地処理剤を塗布。その上からアイボリー色のペンキを塗り、鳥居の形に組み立てて現地に据え付けた。
鳥居の高さは約3㍍、幅は約2・5㍍。柱部分の塩ビ管の直径は約14㌢。参道には石を敷き、歩きやすく整備した。氏子たちは土日などに集まり時間をかけて仕上げ、費用は約14万円で済んだという。
パイプをつないだ部分が良いアクセントになり、落ち着いた色調に仕上がっていて、5人とも出来栄えに満足している。
作業に励んだ同神社総代の早川知男さん(74)は「あと10年もすれば氏子の数が大幅に減るので、今の時期に作ろうと決めました。塩ビ管は腐食しにくく長持ちすると思います。皆で末永く守っていきたい」と話している。
写真上(クリックで拡大)=氏子5人で作った鳥居
写真下(クリックで拡大)=パイプを組み合わせた部分が良いアクセントになっている