記録的猛暑が影響―市内9施設の児童館、昨夏と比べ利用者減少
2025年09月26日 のニュース
京都府福知山市内にある9児童館・児童センターの7、8月の合計利用者数が、昨年の同時期と比べ減少したことが、市のまとめで分かった。担当者によると、記録的な猛暑だったため、暑さによる外出控えや、エアコンが設置されていない遊戯室を利用中止にした日が相次いだことなどが影響したものとみられる。
市内には堀、南佳屋野、前田、庵我、菟原、額田、南有路の7児童館と丘、下六人部の2児童センターがある。各施設にはスポーツなど体を動かせる遊戯室や図書室、乳幼児ルーム、和室などがあり、子どもらがボールを使って遊んだり、本を読んだり、ボードゲームをしたりしている。開館しているのは、祝日などを除く火曜~土曜日の午前10時から午後6時まで(南有路は午後1時から)。
市によると、7、8月の利用者数は、9施設中5施設で昨年より減少して4施設は増加したが、全体では昨季8223人から今季7547人と、8・2%の減少となった。
施設内の遊戯室は南佳屋野、南有路を除いてエアコンが設置されていないため、気温が35度以上か、気温や湿度などから算出する暑さ指数が一定値を超えると使用できない決まりがある。
旭が丘の丘児童センターでは、7月に9日間、8月に8日間の計17日間、遊戯室の使用を中止。昨年の使用中止日数の記録はないものの、「昨年よりずいぶん増えた感覚だ」と職員は話す。多くは気温が上がる午後からの中止だったが、「朝から気温が高く夕方になっても下がらないため一日を通して中止した」「中止する日が毎日続き、使えたのは数えるほどだった」という施設もあった。
利用できないことを知って残念そうに帰る子どももいれば、エアコンが設置されている図書室などで過ごすケースもあった。しかし、そういった部屋に子どもたちが集中したため、利用を制限せざるをえないケースも。遊戯室にエアコン設置を希望する子どもの声も聞かれたという。
職員は遊戯室の気温が少しでも下がるように、窓を開放したり、扇風機を設置したりしたほか、施設内では涼しさを感じてほしいと、エアコンが設置されている部屋の出入り口ドアを開放して、廊下に冷気が流れるようにしたり、熱中症にならないよう水分補給をこまめに呼びかけたりした。
堀児童館の山本雄史館長は「堀だけでなく他の児童館でも、ちょっとでも涼しい状況を作るためできる限りの工夫で暑い夏を乗り切ろうとしましたが、夏の間は子どもたちに不便をかけてしまいました」と話し、市こども福祉課は「来年の夏に向け、遊戯室が使えるような工夫を考えていきたい」と話している。
写真(クリックで拡大)=遊戯室が使えない日が相次いだ(堀児童館)