各地で太鼓や踊りの練習に熱 祭りシーズンを前に

2025年09月25日 のニュース

 京都府福知山市内では日中はまだ暑さが残るものの朝晩はひんやりとし、秋の気配が色濃くなってきた。市内の多くの地域で秋祭りシーズン到来を前に、大人と子どもが一緒になって太鼓や踊りの練習など、本番に向けた準備に熱を入れている。

大祭に向けて子ら真剣な顔でドンドコ 御霊太鼓保存会

 福知山市中ノ、御霊神社の舞殿では23日夜から市内の子どもたちが伝統の「御霊太鼓」の練習に励んでいて、周囲に活気のある太鼓の音を響かせている。10月3日まで毎晩練習を重ね、4日にある御霊大祭の「和太鼓フェスティバル」で演奏を披露する。

 御霊太鼓は、同神社に祭る武将・明智光秀の霊を慰めるため、元文2年(1737)に誕生したとされる伝統のある太鼓。福知山御霊太鼓保存会(石原靖之会長、16人)が伝統を次世代に引き継いでいこうと、毎年フェスティバル前に子どもたちを募り、技術伝承を進めている。

 23日は3歳~小学6年生の子ども15人とその保護者が参加。初日ということもあり、御霊太鼓の基本となる「地打ち」を集中的に練習した。

 初めに会員たちが見本を見せたあと、すぐに子どもたちも実践。「ドンドコ、ドンドコ」と一定のリズムに合わせてたたき続けるのに苦戦する子もおり、子どもたちは終始真剣な表情で取り組んでいた。

 惇明小学校1年の女子児童は父親(40)と一緒に参加。「大きな太鼓をたたくのは初めてで難しいけど楽しい。本番に向けて毎日練習を頑張りたいです」と話していた。

和太鼓フェスは5団体が出演

 和太鼓フェスティバル(御霊神社奉賛会など主催)は10月4日午後6時30分から8時30分まで、同神社舞殿で開かれる予定。

 御霊太鼓子どもチームの演奏を皮切りに、市内の篠尾太鼓保存会、福知山御霊太鼓保存会、社堂奥和太鼓会(舞鶴市)、丹波八坂太鼓保存会(京丹波町)が出演する。

小中学生15人が雨乞い練り込み踊り 今安の天照玉命神社

 今安地区では、天照玉命神社で10月13日に執り行われる本祭を前に、小学2年生から中学2年生までの約15人が、地域に古くから伝わる「雨乞い練り込み踊り」の練習に励んでいる。

 同神社は雨の宮として信仰を集め、昔は干ばつになると、雨を願って踊りを奉納したとされる。踊りはもともと大人がしていたが、地域の伝統を子どもたちに伝えるため、36年前から地元の保存会が指導を続けている。

 今年は8月30日から毎週土曜日の夜に今安公会堂に集まり、太鼓と笛の音に合わせて練習を重ねている。今月20日には、「雨」や「水」などと書かれたうちわなどを手に、本番通りの通し稽古をした。子どもたちは真剣な表情で動きの確認を繰り返した。

 踊りや太鼓の先導役を担う修斉小学校3年の男子児童は「練習は楽しい。不安だけど、かっこよく踊りたい」、別の男子児童も「踊るのが楽しい。練習通りに踊りたい」と意気込んでいる。

写真上(クリックで拡大)=真剣な表情で練習する子どもたち
写真下(クリックで拡大)=雨乞い練り込み踊りの稽古に励む

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